Updated: Tokyo  2013/07/10 05:13  |  New York  2013/07/09 16:13  |  London  2013/07/09 21:13
 

アルコア:4~6月利益は予想上回る-航空機向けで需要増加

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  7月9日(ブルームバーグ):米アルミ生産最大手、アルコア の4-6月(第2四半期)決算では利益がアナリストの予想を上回った。航空機メーカーなどに部品を供給する部門が予想以上に好調だった。

8日の発表資料によると、生産削減に伴う費用や訴訟の和解費用を除いた1株利益は7セントと、ブルームバーグがまとめたアナリスト15人の予想平均である6セントを上回った。売上高は58億5000万ドル(約5900億円)に1.9%減少したものの、アナリスト9人の予想平均である57億9000万ドルは上回った。

加工品・ソリューション事業の営業利益は前期比12%増となり、4月時点の予想(5%増)を上回る伸びを示した。アルコアがこれまで頼ってきたアルミ製錬事業は価格下落で痛手を被っており、こうした事業への依存度を低下させようとクラウス・クラインフェルト最高経営責任者(CEO)が取り組む中で、川下部門の売り上げが伸びている。

ダベンポートのアナリスト、ロイド・オキャロル氏は「航空機分野が実際に加工品の需要を押し上げている」とし、「売上高は伸びており、その伸びもかなり力強い。利益率は改善が続いている」と述べた。

アルコアは航空機の翼のほか、胴体と翼、エンジンを連結する留め具を生産する。民間航空市場は上向いており、ボーイングとエアバスは6月のパリ航空ショーで計848機、1290億ドル相当を受注した。

クラインフェルトCEOは同日のアナリストとの電話会議で「この分野でアルコアは非常に強い立場にあり、当社はあらゆる恩恵を受けるだろう」と述べた。

アルコアの株価はニューヨーク時間8日午後7時28分(日本時間9日午前8時28分)現在の時間外取引で2セント安の7.90ドル。年初から8日終値まででは8.8%下落している。アルコアはダウ工業株30種平均の構成銘柄で最初に四半期決算を発表する企業。

4-6月期の純損益は予想に反して1億1900万ドルの赤字となり、前年同期の200万ドルから赤字幅が拡大した。アナリスト5人の予想平均では5930万ドルの黒字が見込まれていた。

原題:Alcoa Earnings Exceed Estimates After Aerospace OrdersIncrease(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Sonja Elmquist selmquist1@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:Simon Casey scasey4@bloomberg.net

更新日時: 2013/07/09 10:43 JST

 
 
 
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