Updated: Tokyo  2013/07/10 04:13  |  New York  2013/07/09 15:13  |  London  2013/07/09 20:13
 

中国:6月の生産者物価、また前年割れ-需要の弱さ浮き彫り

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  7月9日(ブルームバーグ):中国の6月のインフレ率 は引き続き抑制され、生産者物価指数(PPI)は10年ぶり最長の連続マイナス記録を更新した。中国経済は4-6月(第2四半期)にさらなる減速が見込まれており、今回の統計は需要の弱さを浮き彫りにした。

中国国家統計局が9日発表した6月の消費者物価指数(CPI )は前年同月比2.7%上昇と、ブルームバーグ・ニュースがまとめた市場予想中央値の2.5%上昇を上回った。5月は2.1%上昇だった。6月のPPI は同2.7%低下。

インフレ率は1-6月(上期)としては、2009年の金融危機以降で最も低い水準となった。加えてPPIの前年割れ長期化は景気減速と過剰生産能力を反映しており、中国政府は1998年以降初めて年間の成長率目標を達成できないリスクに直面している。李克強首相は短期的な刺激策導入には乗り気でなく、経済構造を変革し当局の役割を抑制することで長期的な成長を促すことに重点を置いている。政府が掲げる今年のCPI上昇率目標は3.5%前後。1-6月は2.4%上昇にとどまった。

ソシエテ・ジェネラルの中国担当エコノミスト、姚煒氏(香港在勤)はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで「インフレ圧力は総じて、引き続きかなり抑えられている」と指摘。「経済成長は中期的に低下し続けるだろう」とし、構造改革に向けた当局の取り組みには時間がかかるとの見方を示した。

国家統計局の余秋梅氏は発表資料で、6月のCPIは前月との比較、および昨年6月の水準が低かったことからすれば「基本的に落ち着いている」との認識を示した。統計局によれば、6月の食品価格は前年同月比4.9%上昇。5月は3.2%上昇だった。

6月のPPIはブルームバーグがまとめた予想中央値 で2.6%低下が見込まれていた。PPIはこれで1年4カ月連続低下と、2002年以降で最も長い低下局面となった。

原題:China Faltering Demand Underscored as Producer Prices Sink(1)(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:北京 Nerys Avery navery2@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:Paul Panckhurst ppanckhurst@bloomberg.net

更新日時: 2013/07/09 13:36 JST

 
 
 
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