シドニー外為・債券市場・中盤=豪ドルが下落、豪企業景気信頼感さえず
[シドニー/ウェリントン 9日 ロイター] - 9日午前のオセアニア外国為替市場では、豪ドルが対米ドルで海外市場での値上がりを打ち消し、下落している。6月の豪企業景気信頼感指数が引き続き厳しい状況で、一段の利下げ観測が高まっている。
中国の6月の消費者物価指数(CPI)の上昇率が前月より加速したものの、投資家らは材料視しなかった。一方で、10日の6月の中国貿易統計発表待ちの姿勢となっている。
豪ドルはこの日、対米ドル で0.4%安の1豪ドル=0.9103米ドルと、前日の上げ幅の約半分を打ち消した。前日は0.9145米ドルまで上昇していた。需要不足から販売、利益とも低迷し、6月の企業景気信頼感が低下したことが背景。
TD証券のストラテジスト、アルビン・ポント氏は、「改善しなかったことは懸念材料で、最大限認めなければならない。企業景気信頼感の結果から、予想より早い豪準備銀行(RBA、中央銀行)による利下げの可能性が高まった。ただ、24日に予定されるCPIの発表を待つ中で、われわれは引き続き11月の利下げを見込んでいる」と話した。
3年ぶり安値となる0.9036米ドルを下抜けした場合、次は0.90米ドルを試す展開となる。豪ドルは、対円 、ユーロ でも値を下げた。
米連邦準備制度理事会(FRB)は、金融緩和の段階的縮小の道筋を示唆した一方、RBAは依然として緩和姿勢を保っており、市場は少なくとももう一段の利下げを織り込んでいる。
ニュージーランド(NZ) ドルも圧力を受けており、対米ドルで0.3%安の1NZドル=0.7788米ドルに下落した。国内投資家が海外市場で0.7820米ドルまで上昇したことを受けて利益確定の動きとなった。
対円 では1NZドル=78円79銭と、前日に付けた約1カ月ぶり高値となる79円00銭付近を維持している。
豪債券先物は米国債に追随。3年債先物 は7ティック高の97.180、10年債先物 は4ティック高の96.125。
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