銀行整理めぐるバトル本番へ、EU財務相会合で対立鮮明に
7月9日(ブルームバーグ):欧州連合(EU)では経営難銀行の閉鎖や再編を域内で一元的に処理する取り組みについての攻防が本格化しそうだ。ドイツのショイブレ財務相は9日のEU財務相理事会で、条約変更なしにできることには限りがあるとあらためてくぎを刺した。
銀行整理の一元化の支持者らは、これが銀行同盟構想の不可欠の要素であり欧州中央銀行(ECB)による域内銀行監督と並んで導入されるべきだと主張している。一方、ショイブレ財務相はEU条約による制限に抵触しないか厳密に監視すると言明した。
EUの行政執行機関である欧州委員会は10日、銀行清算単一メカニズム(SRM)の提案を示す。ショイブレ財務相は「欧州委がSRM提案において非常に注意深く、条約の限定的な解釈に従うことを強く求める」と述べ、「既存の法的根拠を順守しなければ大きな混乱のリスクを冒す」と警告した。
欧州委とECBは一元化に向けた迅速な進展を促しており、フランスやイタリアも支持している。フランスのモスコビシ財務相はこの日、各国政府が「年末までに」合意に達することが望ましいと言明。銀行同盟を「完成させる必要がある」と訴えた。レーン欧州委員(経済・通貨担当)は欧州委案が「条約の範囲内であることは確実だ」と述べた。
原題:EU Steels for Battle Over Bank Resolution Plans Led byGermany(抜粋)
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更新日時: 2013/07/10 01:07 JST