とある青二才の斜方前進

経済とエロスのブロガーことTM2501です。いい機会なので、引っ越すことにしました。

安藤美姫【未婚の母】騒動は【母親としての品格】の問題である!

僕はあまり興味がなかったのだが、僕に知恵貸しするナースさんがいいこと言ってたからその話をしたい。

 

前々からナースさんに言われてることなのだが、女にとって【母親】とは生き方であって、立場ではない。【子どもを産んでおしまい】なら女性であることに対する自尊心や人間としての尊厳に関わってくる問題だ。 

 

  • 一人で成し遂げる勝利なんかほとんどない。

単著を出版したり、表彰台に上がる人の中で関係者に丁寧に謝辞を述べる人がいる。他人からすれば、すごく退屈な光景だがそのぐらいに謙虚な人でなければ、物事を成し遂げたり、大勢の人に混じって仕事をすることなんかできない。(できてるとしても、つまらないことで失脚する)

 

例えば、このブログ。今回ネタを垂れ込んでくれたナースさんもそうだが、経済学を教えてくれた大学教授や父、実務を教わった昔の会社やバイト先など…いろんな体験があってこのブログは成り立っている。ブログを続けること自体にもブログサービスを提供する会社、アフィリエイトを提供してくれる会社、寄稿する同人サークルなど様々な人が関わって、僕が書いたブログを日本中に発信することができる。*1

 

これが僕のような小さいブログでさえ色んな人が関わっているのだから、世界のトップアスリートである安藤美姫さんともなれば、色んな人の手を借りて出世してきたはずだ。まして、フィギュアスケートなんてスポーツはお金もかかるし、スタッフもたくさん必要なのだから、一人でどうにかなるスポーツではない。

 

ナースであり、シングルマザーである彼女にとって、安藤美姫さんが許せない所以はそこにあるそうだ。(多分、同じ理由で谷亮子も許せないと思うのだが)

 

安藤美姫*2って、自分の栄冠も子育ても全部親頼みでそれで、誰かさんじゃないけど【田村で金、谷でも金】のノリで、お世話になった人に頼りっきりで名誉だけは自分が持っていくんでしょ?おまけにその人と籍さえ入れないデキ婚で母親を名乗るなんて、女としてはクズだ!」

 

ナースさんの言い分を要約するとおおよそこんな感じ。…彼女自身の苦労もあるし、知り合いに「責任をもって私が育てる」と言って育てなかった人を知ってるから、なおさらに彼女の怒りは大きかった。

 

知り合いの言葉というといまいちピンと来ないと思うので、日本一の父親の言葉を捧げて、次の章へ行こうか

 

父ちゃんに言わせれば、自分一人で大きくなった気でいるやつは、デカくなる資格がない」(野原ひろし/クレヨンしんちゃん 暗黒タマタマ大追跡 より)

 

…暗黒タマタマに限らず、原恵一さんの劇場版クレヨンしんちゃんはすごく面白いので、ぜひ見てみてください。個人的な思い入れを言えば暗黒タマタマ、誰に勧めても面白い自信があるのがオトナ帝国だね。

  • 「女性が社会に出ていくべき」とほざいているヤツこそ差別主義者だよ!

よく「女性の管理職を3割にしたい」とか企業・官公庁が言っていたり、フェミニストが「女性は社会に進出すべきだ」みたいなことを言っているのだが…自分の家族・地域社会を支えることだって、立派な社会進出だ。

野球に例えると「みんながエースで四番になれ」とバブル前あたりから男女に関係なく教育した結果…どうなった?学歴だけ高いのに就職先が見つからない人、仕事先の熾烈な競争で病んでしまう人が増え、若年層は忙しくて恋愛もできないし、金もないから子どももできない。

 

出生率はデータ上底打ちしているが、平均の結婚年齢は30前後になった。男なんか平均の結婚年齢が33歳ですぜ?江戸時代以前なら孫が居る人もいた年頃に現在の男性は恋愛もセックスも童貞で、下手すりゃ結婚もできんのですぜ?うっかり、坂本龍馬あたりがタイムスリップしてきたらあんぐりすると思うぜ?

 

関係ない話のように見えるかもしれんが、大いに関係のある話だ。安藤美姫さんに限らず、人々が「出世を成し遂げる」「自分の人生が社会の主役になるようなキャリア設定をする」方向ばかりに偏った結果として…【母親】という生き方がないがしろにしているのだから。週刊誌やお昼のワイドショーを見るぐらいの年代の人にとっては『私達ような苦労も味あわないで、何から何まで人頼みだなんて…同じ母親だと言われることが屈辱だ!』と思うわけだ。

 

安藤美姫騒動を単なる「週刊誌が餌を得たから騒いでいるだけ」と片付けているネット世論、あるいは「今まで散々持ち上げてきたのに、一社だけにスクープを融通した安藤美姫への出版業界による報復」といった説が横行しているが…これではスケート協会に押し寄せたクレーム、庶民の怒りが説明できない。

 

フィギュアスケートというスポーツはすごくテレビ的、芸能的なスポーツである。野球やサッカーのようにゲーム化されたり、競技人口が多いがゆえに研究されつくした競技ではなく、むしろ年末年始にやる格闘技に近い。

勝ち負けや戦略よりもむしろ、そのスポーツが持つエンタメ性に惹かれてテレビで見る人が多いスポーツだ。テレビがターゲットにしている世代は団塊~バブルまでの世代が中心*3で、若い時から野球やプロレス、バレーボールなどを通じてドップリと【ショーとしてのスポーツ】に浸ってきた世代 にとってフィギュアスケートがここ10年くらいのブームなのだ。

 

テレビ世代は【親】という生き方を経験してきたからこそ、だらしのない芸能ニュースを見て憤るし、その手の報道が盛り上がる。だが、現代っ子には現代っ子の言い分があって【何か大きいことを成し遂げるように期待に応えて頑張ってきたんだ。それだけ頑張った私たちには人に頼るだけの権利がある】という言い分が安藤美姫に限らず、会社や病院、あるいは役所で持っているが…年配者からしてみれば、そこに特化してしまうことがスキャンダルへの免罪符にはならない。むしろスキャンダルを見たときに「モラルでは勝った」と普段虐げられてきた分の怨念も込めてスキャンダルを歓迎する部分もある。

 

アスリートがアイドルになり、あるいは優等生がエリートになって人からちやほやされてきた人が、ちやほやされる方に流れるのは「人の常」であって、彼らだけが不道徳なわけでもないし、芸や成功ばかりもてはやしてきた社会にも責任の一部はあるのだが…そういう議論がないのは誠に不思議なことだ。

  

ミキ繋がりで、「安藤美姫」以外にも「渡邉美樹」なる人もスキャンダルに追われているけど…あれも同じ原理だよね。【経営者】として大事なことを社員に対してやっていないからスキャンダルが起こった。

両方のミキちゃんに共通することは【成功者】としての仕事はしているんだよね。ただ、それ以前に【女性として】とか、【経営者として】の仕事をして、人としての筋を通さなかったから足元をすくわれた。

 

成功することは確かにすごいことだ。だけど、それが人の手を借りたり、無理強いしたり無理のあることだと気づいていてこそその成功は尊敬され、大事にされる。それを教えない・教わっても無視してきた人の人生なんぞ所詮は「泡沫」だ。

 

かっこいいことばかり語るのは簡単だ。【成功しなさい】【こうやったら成功しますよ】という類のこと。だけど、【人を助けて(守って)あげな】とか【道を譲って(先導して)あげな】と…若い時に聞いてもあんまり面白くない話こそが大人になると大事なことだと気づく。

 

猫も杓子も人気と成功ばかり謳ってる時代だからこそ、そういう話を疑うひねくれ者でいたいね。成功した人生、成功を目指す人生に深みがないから「意識が高い××」なんて言われるんだろうね。成功を目指して頑張ること自体には批判的になりたくないが、もしそれ以外のモノがないならただの「田舎っぺ」なんだろうね。世界に出たって「芸能界・スケート界」しか知らない田舎っぺでしょ?

 

 

 

 

*1:…匿名投稿サービスさえなくしてくれれば、「ジークはてな!」とはてな㈱から移動もしないし、ユーザーも増やしたい所存なのだが…匿名サービスをアレだけ批判されても消さないので、もっと有名になったら根津オフィスに乗り込んでやる予定です(笑)

*2:ここからはわざと呼び捨て

*3:70を過ぎてしまうとテレビがバカバカしくて見なくなるし、ロスジェネ、及び30以下はネットが中心になる。