| ||
(5時間49分前に更新) |
胡屋闘牛大会(主催・胡屋闘牛組合、後援・沖縄タイムス社)が7日午後1時から、うるま市石川多目的ドームで行われた。今年17回目の闘牛だったが、県内各地からの闘牛ファンや観光客など約600人が詰め掛け、次々に繰り広げられた9組(2組は不戦勝)の対戦を楽しんだ。
いつもは涼風が吹き渡る館内も珍しく無風状態で、蒸し暑さが増していた。勝負時間にも影響があったとみえ、10分超の対戦は1組だけで、ほとんどが10分以内の決着となった。
今大会の人気カードだった2番戦は期待どおりの激戦で会場を沸かせた。軽量クラスの技牛同士、友羽総業ジプトンと光希Japan打の対戦は序盤から攻守所を変える激しい押し合いとなり、観客の肩も思わず右、左と揺れた。
観客が固唾(かたず)をのんだ2分30秒すぎに勝負は急展開を見せた。ここを勝機とばかり、ジプトンがぐいぐい前に出ると光希は一気に柵際へ運ばれた。間髪を入れず、ジプトンが腹取りを決めると光希はたまらず敗走。勝負あったかに見えたが、くるりと体勢を入れ替えた光希がまさかの応戦。ここで光希の闘志に火が付き、ジプトンに逆襲の一発をさく裂させた。光希の気迫に押されたジプトンはたじたじとなり、ここを境に完全に攻守が入れ替わった。
3分30秒、光希の鋭く湾曲したカブラー角がジプトンの額にヒットするや否や、ジプトンが脱兎(だっと)のごとく敗走した。絵に描いたような見事な逆転勝ちに思わず場内から大きな歓声が起きた。光希はデビューから4連勝。次戦は大きな注目を集めることになりそう。
結びの一番は天蛇白宝が富士大力に完勝。両牛互いに見せ場をつくり、面白い戦いとなったが、最後は最近の両牛の状態を反映した結果となった。復調気配濃厚だった白宝は初黒星後3連勝となり、完全復活。このところスランプ気味の大力、脱出は次戦に持ち越しとなった。(又吉利一通信員)