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パイロットそろって不慣れ 着陸失敗事故

大破したアシアナ航空機を調べる米運輸安全委員会の調査官
大破したアシアナ航空機を調べる米運輸安全委員会の調査官

 米サンフランシスコ国際空港で起きたアシアナ航空機の着陸失敗事故で、米運輸安全委員会(NTSB)は7日(日本時間8日)、フライトレコーダー(飛行記録装置)の解析結果を公表した。事故直前に失速警報が出て、操縦士が着陸失敗の1・5秒前にやり直しを試みたことが分かった。操縦かんを握っていたのが、ボーイング777の習熟訓練中の副機長だったことも判明。専門家からは、機体を失速させて立て直しができなかった操縦ミスを指摘する声が上がっている。

 NTSBによると、事故機は着陸直前、目標速度を著しく下回っていた。それでもボイスレコーダーには、操縦席で異常を示す会話は録音されていなかった。パイロットが着陸失敗7秒前に速度を上げようとしたほか、4秒前に失速警報が出て、1・5秒前には着陸をやり直そうとしていたことが分かった。その後、尻もちをつく格好で尾翼が地面に接触し胴体着陸した。

 韓国国土交通省当局者は8日、操縦していたのは習熟訓練中の副機長だったと明かした。機長(46)は総飛行経験約1万2000時間で、副機長(46)も同約9800時間のベテラン。しかし操縦士は機種別に資格が必要で、副機長の「777」飛行経験は43時間、離着陸は9回目で、同型機でのサンフランシスコへの着陸は初めて。同3000時間を超えていた機長だが、教官役としては初フライトだった。

 専門家は、飛行経験の浅さが操縦ミスにつながったとみる。元日航機長で航空評論家の小林宏之氏は「進入角度を見誤ったため高度が異常に下がったのでは。高度を上げようと機首を上げた際、空気抵抗が高まって失速した可能性が高い」と分析。7秒前にエンジン出力を上げたことには、「遅過ぎた。もっと早く修正操作していれば回避できたはず」と指摘した。

 小林氏によると、サンフランシスコ国際空港は発着機が多く、早めに高度を下げて進入したくても管制官が許可しないことが多い。「短時間で降下し、着陸時の進入角度に入ろうとして操縦ミスをしたのでは」と話した。

 同空港では滑走路まで機体を安全に誘導する「グライドパス」が停止していたが、航空評論家の青木謙知氏は「事故原因とは関係ない」とした上で、「どこの会社でも経験の浅いパイロットが操縦するのは避けられない。ベテランがカバーする体制が機能しなかったことが問題」と指摘した。

 ◆アシアナ航空 韓国の航空会社。88年設立。航空連合「スターアライアンス」加盟。旅客部門では、韓国国内線(12都市・14路線)、国際線(23カ国・71都市・91路線)を運航。保有機材は79機。英「スカイトラックス」から、5つ星航空会社の認定を受けている。

 [2013年7月9日9時6分 紙面から]

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