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» 2013年07月09日 08時39分 UPDATE

リニア新幹線、車窓の光景は“最悪”? ひたすら“土管”の中 沿線自治体ブーイング (1/3)

「車窓から富士山が見えないの!」「駅に、待合室も切符売り場もないなんて」――リニア中央新幹線で、地上走行区間の軌道を「土管」のようにコンクリート製の防音フードですっぽり覆う計画に、沿線の自治体から不満の声が噴出している。

[産経新聞]
産経新聞

 「えっ、車窓から富士山が見えないの!」「駅に、待合室も切符売り場もないなんて」−。JR東海が平成39年の開業(東京−名古屋間。名古屋−大阪間は57年)をめざすリニア中央新幹線で、地上走行区間の軌道を「土管」のようにコンクリート製の防音フードですっぽり覆う計画に、沿線の自治体から不満の声が噴出している。4カ所の中間駅もできる限りシンプル化してコストカットする方針。鉄道ファンや沿線住民は、世界に誇るべきリニアの“雄姿”を楽しみにしているのだが…。

“下水道管”の中を走るのか…

 「下水道管という感じ」

 横内正明・山梨県知事は、防音フード計画を酷評する。

画像 リニア中央新幹線のトンネルイメージ。コンクリート製のフードで覆われれば、乗客も鉄道ファンもがっかり?

 リニア新幹線は、東京−名古屋間約286キロのほとんどがトンネルで、地上部分は全体の13%の約38キロしかない。

 このわずかな地上走行区間は山梨、長野、岐阜の3県を通ることから、各県は「リニアを眺められる県」として国内外にアピールする好機と意気込んだ。さらに、富士山の世界遺産登録を受け、「リニアの車窓から富士山が見られるかも」とグッド・タイミングの“朗報”を喜んでいた。

 ところが、JR東海が5〜6月に開催した地元説明会で、それがぬか喜びに変わってしまった。

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