2012-10-11

オレの 10 万円が、20 年掛けて溶けていくのをただ見届けるしかない件

確定拠出年金、どのくらいの人が加入しているのだろうか。

 

ボクはお金計算がまったくできないから株は絶対やらないし、保険なども一切、加入しない(国民健康保険年金だけ)。しか確定拠出年金だけは全社員が半強制的に加入させられている(憶測だがきっと、会社が取引先の銀行から加入を持ちかけられて、断れなかったのだろう)。会社のお願いだったか特に疑う余地もなく判子を押してしまったが、今は本当に後悔している。もう少し注意すれば、あの契約書に判子を押さずに済んだはずだ。

 

これまでの経緯:

・2年前に退職(当時32歳)。

→もろもろの条件が満たされず、「脱退一時金(全額返金)」は受け取ることができなかった。

 …積み立て資産は個人型確定拠出年金に移管された。

 …この時点の資産残高は、約10万円。

→2年間フリーで活動。

→今回、就職することになったので厚生年金関連の整理をしようと、あちこちから届いていたが理解不能なため放置していた封筒の連絡先に片っ端から電話で問い合わせ、説明してもらう。

→問題発覚。

 

まずみなさんに知っていただきたいのが確定拠出年金というのは、「年金」とは名ばかりで実質、定期預金とほぼ同じだということ(※重要)。ただ、積み立てた残高が利子付き(元本割れアリ)で定年後に返ってくるだけ。

 

さらに※重要なのは手数料がバカ高い点だ。ボクの場合、月額 ¥378-。年額にすると ¥4,536- となる。

 

さて、では今回のボクのケースではどうなるだろう。

・2012 年…冒頭に書いたように、ボクの資産残高は約10万円である

(仮に、今後うまいこと定年までの30余年間、資産を評価損益ゼロだったとしよう。)

・2044 年…定年を迎えたボクはめでたく、若かりし頃に積み立てた10万円に再会でき…ないのだ!

・前述のとおり手数料が毎年 ¥4,536- 発生していたので、

 2034 年頃、つまり10年前にすでに

 積み立て資産残高は綺麗サッパリ、¥0- に消滅していたのである

 

金融機関によって運用され、評価益が生まれる可能性もあるのが確定拠出年金の特徴ではある。しか手数料を相殺するためには、毎年確実に ¥4,536- 以上の評価益=つまりボクの場合は年利 4.536% 以上を増やさなければならない。ありえない。もしくは 1,000 万円くらい借りて、確定拠出年金にブッこまなければならない。しかし借りた 1,000 万円の利子はどうやって払うんだ、っつー話。

 

しかも!!今回運良く 2012 年の時点で気付いたが、もはや後の祭りだ。厚生省施行する制度上、脱退/返金などはすることができない…かくしてボクは、汗水流して得た10万円が金融の闇へ葬り去られるのを指をくわえて見届けるしかない状況となってしまった。今後定年までの30年間、毎年郵便で「お取り引き状況のお知らせ」が届いては、ただただ手数料が引かれて10万円がゆっくり溶けて、なくなっていくのを眺めることしかできないのだ。

 

たかが10万円ではあるかもしれない。でも20代後半のあの頃に、あと10万円あったらどんな体験ができたかと思うと悔しくて仕方がない。ひどい話である。考えるほど気分が悪くなる。

 

ちなみに以上のことは銀行の方に何度も確認し、どうにも翻しようがないことを充分に確認した。また、もちろん不服を申し立てたが、「制度上どうにもならんからあきらめて」とのことだった。

 

元はと言えば自分の、カネへの無頓着がよくないのは重々承知している。でも年額手数料 ¥4,536- のプランに加入させた、前職の会社経営陣は憎くてたまらない。自分たちの部下の収入くらい、分かってたはずだろう。みずほの営業マンもこういうケースが発生するのは予期できていたはずなのに、よく売り込んだもんだよ。しかも全社員だよ、ただの開発屋の。ほとんどみんな金融商品運用なんか、できっこない。

 

みずほに至っては、個人型確定拠出年金への移管手続きやらなんやらで致命的なケースであることをアラートする機会は何度もあったはずのに、ボクがようやく気がついて指摘するまでまったく知らんぷり。…というわけで、犠牲者を増やさないようにボクからみなさんにアラートを発したいと考えるに至って、ここにお知らせしたい次第。もう一度言います

 

1.確定拠出年金は「年金」とは名ばかりで実質、定期預金とほぼ同じ。

2.確定拠出年金手数料は、バカ高い。手数料を相殺できるだけの評価益ができるか、確認しよう。

 
ちなみに

みずほひとつだけフォローしてくれた。

https://www.dcplan.co.jp/cont/pub/topicscontents/20120926/index.html

追記

http://anond.hatelabo.jp/20121012173415

追記2

http://anond.hatelabo.jp/20121014144034

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