賃貸回復に賭けるブラックストーン、家主への融資で機会拡大へ
7月8日(ブルームバーグ):米プライベートエクイティ(未公開株、PE)投資会社ブラックストーン ・グループは住宅市場の回復を見込み、これまで50億ドル(約5051億円)投じてローンが焦げ付いた住宅3万戸超を買い上げたが、今度は家主に融資を提供することで、住宅回復を活かした事業機会を拡大する構えだ。
融資条件を見た関係者4人が語ったところによると、ブラックストーンは融資会社B2Rファイナンスを設立し、1000万ドルからローンを提供している。交渉が非公開だとして匿名を条件に述べた関係者によると、ブラックストーンは急成長している一戸建て賃貸住宅市場で事業拡大の機会を狙い、こうした物件をポートフォリオに持つ家主にローン提供を打診している。
ブラックストーンは先月、住宅購入計画が最終段階を迎えつつあると述べた。過去2年間で機関投資家が購入した住宅は10万戸以上、少なくとも170億ドルが費やされた。その先頭にいるのがブラックストーンだ。ブラックストーンはすでに賃貸住宅を最も多く保有している投資会社となっている。ゴールドマン・サックス・グループは賃貸市場の規模を2兆8000億ドルと推計している。
アポロ・グローバル・マネジメントの支援を受け1500戸の賃貸住宅を保有するヘイブン・リアルティ・キャピタルのスーダ・レディ最高経営責任者(CEO)は、「賃貸市場でさらに融資が提供されればその分、市場が正当化される」と述べ、「すべての投資家が大型の信用ファシリティーを得られるわけではない。小規模な地銀では規模が足りない」と述べた。
原題:Blackstone Raising $5 Billion Rental Bet With Loans:Mortgages(抜粋)
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更新日時: 2013/07/09 01:56 JST