5月独鉱工業生産は前月比1%減、予想以上に悪化-債務危機で
7月8日(ブルームバーグ):ドイツの5月の鉱工業生産は予想以上に悪化した。欧州ソブリン債危機の影響でドイツの景気回復が弱まったことが示された。
独経済技術省が8日発表した5月の鉱工業生産指数 は前月比1%低下と、1月以来初のマイナスとなった。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト38人の予想中央値は0.5%低下だった。前年同月比(営業日数調整後)でも1%低下した。
4月の指数は前月比2%上昇、前年同月比では0.9%上昇にそれぞれ改定された。
独連邦統計庁の同日発表によれば、5月の輸出は事前予想に反して減った。先週発表された同月の製造業受注は2カ月連続で減少。欧州単一通貨導入の1999年以降最長のリセッション(景気後退)にユーロ圏が見舞われたことが影響しているが、こうした状況下でもドイツでは6月の失業者数が減少し、企業景況感は改善した。
WGZ銀行のエコノミスト、アンドレアス・メーラー氏(デュッセルドルフ在勤)は「最近の経済指標はドイツに幾つかちょっとした問題があることを示している」と述べた上で、「だが、他のユーロ圏諸国と比較すれば、ドイツ経済はまだ堅調で、年内はプラス成長となるだろう」と付け加えた。
原題:German Industrial Output Falls More Than EconomistsPredicted(抜粋)
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更新日時: 2013/07/08 20:13 JST