UPDATE 1-所得収支の増勢続く、5月経常黒字は5407億円
(詳細を追加しました)
[東京 8日 ロイター] - 財務省が8日に発表した国際収支状況速報によると、5月の経常収支は5407億円の黒字となった。所得収支が1兆5228億円と高水準を維持したことで、前年比で58.1%増と大きく伸びた。ロイターが民間調査機関に行った事前調査では、予測中央値は6085億円程度の黒字だった。
<証券投資収益が堅調>
所得収支は前年比8.6%増加。前月には直接投資収益の大幅な伸びを背景に過去最大の2兆円超を記録したため、専門家の間では反動減を予想する声もあったが、5月は証券投資収益が1兆1297億円と、配当金・債券利子がともに前月並みの水準を維持したことが下支えとなった。前月に大きく伸びた直接投資収益の「配当金・配分済支店収益」は1980億円と前月の7811億円から大きく減少した。
<サービス収支が黒字化>
経常収支上の貿易収支は9067億円の赤字と、先に発表された貿易統計と同様に大幅な赤字を計上。5月としては過去最大の赤字となったが、特許使用料などが伸びたことでサービス収支が441億円の黒字と2カ月ぶりに黒字化。合算した貿易・サービス収支は8626億円の赤字と、前月の1兆2593億円の赤字から赤字幅を縮小させた。
<季節調整済み収支は6233億円>
季節要因を除外した季節調整済み経常収支は6233億円の黒字。11年9月以来の高水準を記録した前月の8527億円の黒字には届かなかった。調整済み所得収支は1兆2416億円だった。
*財務省の発表資料は以下のURLでご覧になれます。 here
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