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最終更新:2013年7月8日(月) 17時47分

不法滞在のフィリピン人一斉送還、支援団体は反発

 6日、法務省入国管理局が民間のチャーター便を使って、不法滞在のフィリピン人を強制送還しました。それは、成田から75人のフィリピン人に62人の警備官らが同行する形で行われました。こうしたチャーター便による一斉送還は初めてですが、入管のねらいはどこにあるのでしょうか?

 フィリピンの首都マニラ。男性は26年ぶりの母国で途方に暮れていました。

 「どうなるのか、仕事もないし、お金もないし、帰るところがない」(強制送還された男性)

 フィリピン人のこの男性は26年間、日本に滞在し建設現場などで働いていました。ところがこの日の朝、突如、不法滞在を理由に強制送還されたのです。フィリピンに知り合いはおらず、身を寄せたのは日本で一緒に暮らしていた女性の親戚の家でした。

 「(心が)痛いです。『なぜこうなったのか』とみんな言っていた」(強制送還された男性)

 日本に6万人以上いるとされる不法滞在の外国人。法務省は6日、初めてチャーター機を使った一斉送還を実施しました。法務省によりますと、対象となったのは退去処分が確定している1歳〜5歳の子ども8人を含むフィリピン人75人。送還にあたっては「夫婦や親子など家族がバラバラにならないよう配慮した」としていますが、多くは日本に生活の基盤がある人たちです。行く当てがなく今もフィリピン政府の施設に留まっているという男性はJNNの取材にこう訴えました。

 「この施設もフィリピンで身寄りのない人とか、ホームレスみたいな人を引き受けている。自分の状態ではフィリピン語をしゃべれない。どうやっていくのか、それは分からない」(日本で23年間暮らしていた33歳の男性)

 チャーター機での強制送還は、トラブル防止や経費節約のため、今年度から実施を検討していたものでした。今回かかった費用はおよそ1500万円。法務省はフィリピン以外の国についても相手政府と話しがまとまれば、随時、集団送還を実施していきたいとしていますが、支援団体などは反発を強めています。

 「ほとんどの方たちが10年以上、日本に生活してきた人たち。単に不法滞在ということではなく、 日本社会を底辺から支えてきた人たちだといえると思う」(支援団体)

 「もしも返されたら、この年齢ではフィリピンの社会に入れな$$!#$G$-$l$PF|K\$K;D$j$?$$!#(08日15:56)

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