今日の国内市況(7月8日):株式、債券、為替市場
(ブルームバーグ):きょうの国内市場の株式、債券、為替相場は以下の通り。
●日本株は午後崩れ反落、格下げのソフバンク売り-過熱感、中国警戒
東京株式相場は反落。米格付け会社による格下げを受けたソフトバンクが売られ、業種別では不動産や建設、鉄鋼などが安かった。直近の急上昇で一部テクニカル指標が短期過熱を示す中、中国をはじめアジア各国の株式相場が下げた影響も加わり、日本株も午後の取引で崩れた。
TOPIXの終値は前週末比16.00ポイント(1.3%)安の1172.58、日経平均株価は200円63銭(1.4%)安の1万4109円34銭と両指数ともきょうの安値引け。
ちばぎんアセットマネジメントの斉藤秀一運用部長は、米国株高と円安が追い風になると見ていただけに、「きょう日本株が下げたのは予想外。アジア株が軒並み売りに押されたことが、市場参加者の心理を冷やしてしまった」と言う。
●債券は下落、雇用統計受けた米債大幅安で売り-長期金利0.9%接近
債券相場は下落。6月の米国雇用統計を受けて前週末の米国債相場が大幅安となったことへの警戒感から売りが優勢となり、長期金利は0.9%に接近した。
東京先物市場で中心限月の9月物は前週末比39銭安の142円16銭で開始。いったんは18銭安の142円37銭まで下げ幅を縮めたが、午後に入ると再び水準を切り下げ、1時すぎに142円12銭まで下落。結局は33銭安の142円22銭で引けた。
現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の329回債利回りは同2.5ベーシスポイント(bp)高い0.88%で始まり、午前は0.875%で推移。午後に入ると0.885%と0.9%を付けた3日以来の高水準を付け、その後は0.88%。5年物の112回債利回りは朝方に0.345%と6月26日以来の高水準を付けた。午後3時前後からは1bp高い0.33%で推移した。20年物の145回債利回りは一時3bp高い1.76%、30年物の39回債利回りは3bp高い1.885%までそれぞれ上昇した。
●ドルが対円で5週ぶり高値、米QE縮小観測で-一時101円台半ば
東京外国為替市場では、ドルが対円で約5週間ぶり高値を付けた。前週末の米雇用統計を受け、米国の景気回復や量的緩和縮小観測を背景としたドル買いが先行。ただ、その後はアジア株の下落を背景にリスク回避の円買いが優勢となり、ドルは対円で下げに転じた。
ドル・円は1ドル=101円台前半で週明けの東京市場を迎えると、午前9時前には一時101円53銭と5月30日以来の水準までドル高・円安が進行。その後、中国株が下落して始まり、日本株が伸び悩むとじりじりと値を切り下げ、午後には101円ちょうどを割り込む場面も見られた。
外為どっとコム総合研究所のジェルベズ久美子研究員は、「101円50銭を超えて、ドル・円の上昇に一服感が出ていたところに株がさえない状態になってしまったため、ドルが伸び悩んでいる」と説明。半面、株がかなり下げている割にドル・円は底堅いとも言い、「積極的にドルを売る気にはならない相場ということだ」と話した。
更新日時: 2013/07/08 16:15 JST