CubePDF とユーザープログラムの連携

CubePDF では,0.9.1β より試験的にユーザープログラムと連携するための機能を追加しました.この記事では,CubePDF でユーザープログラムを使用するための方法について説明していきます.

尚,ユーザープログラムとの連携機能を使用するためには,CubePDF のバージョンが 0.9.1β 以降である必要があります.CubePDF 0.9.0β を使用している方は,CubePDF より最新版を取得して下さい.

ユーザープログラムとの連携機能の有効化

ユーザープログラムとの連携機能は,初期状態では無効に設定されています.そのため,まずこの機能を有効化する必要があります.

ユーザープログラムとの連携機能を有効化するためには,cubepdf-user-extended.zip をダウンロードし,解凍してできたフォルダの中にある advance.reg をダブルクリックして適用します(※同様のファイルは,CubePDF のインストールフォルダの中にも存在します).

有効化に成功すると,以下のように「ポストプロセス」に「ユーザープログラム」と言う項目が追加されます(※「ポストプロセス」の表示位置も「詳細設定」タブから「一般」タブへ移ります).

ユーザープログラムとの連携機能を有効化したウィンドウ

ユーザープログラムとの連携機能の仕様

CubePDF の「ポストプロセス」の処理は,以下のように指定されたファイルをプロセス名,生成されたファイルを引数に指定して新たなプロセスを実行しています.


var info = new System.Diagnostics.ProcessStartInfo();
info.FileName = user_extended_program;
info.Arguments = generated_pdf;
info.CreateNoWindow = false;
info.UseShellExecute = true;

var proc = new System.Diagnostics.Process();
proc.StartInfo = info;
proc.Start();

そのためユーザープログラムは,これに合致した実行プログラム,またはバッチファイルとして記述される必要があります.

ユーザープログラム例

ユーザープログラムの例として,ここではEvernote と連携するプログラムを紹介します.尚,ここで紹介するプログラムを利用するためには Evernote for Windows がインストールされている必要があります

Evernote と連携するためのプログラム(バッチファイル)は,前述した cubepdf-user-extended.zip に同梱しています (evernote.bat).このバッチファイルは,場合によっては以下の記述(設定部分)を変更する必要があります.


set evernote="C:\Program Files\Evernote\Evernote3.5\ENScript.exe"
set username=""
set password=""

変数 「evernote」 には,Evernote をインストールしたフォルダ(中に存在する ENScript.exe ファイル)へのパスを記述します.例えば,D:\example\ にインストールした場合,「D:\example\ENScript.exe」となります(ENScript.exe は固定).※特に,64bit 版 Windows をお使いのユーザーは,Evernote for Windows のデフォルトのインストールフォルダが 「C:\Program Files (x86)\Evernote\Evernote3.5\」になっているのでご注意ください

変数「username」,「password」にはそれぞれ,利用するユーザーの Evernote アカウントのユーザー名とパスワードを記述します.ただし,Evernote for Windows で「サインインを保持」設定にしている場合,「username」,「password」は空欄のままでも利用する事ができます.

CubePDF でこの機能を利用するためには,「ポストプロセス」で「ユーザープログラム」を選択し,設定を編集した evernote.bat を選択します.

ユーザープログラムの選択画面

CubePDF から Evernote 連携プログラム (evernote.bat) が正常に呼び出された場合には,以下のようなウィンドウが表示されます.正常に実行できたかどうかは,ブラウザで Evernote にログインし,生成された PDF ファイルがアップロードされているかどうかをチェックするなどして確認して下さい.

evernote.bat 実行画面

尚,CubePDF ではポストプロセスのユーザープログラムで「最後にアクセスしたフォルダ」を独立して記憶しています.よく使用するユーザープログラムは,同じフォルダに格納しておくと選択する際に少し楽になります.

最後に

ユーザープログラムとの連携機能は,まだテスト段階と言うこともあり,ユーザーインターフェース (UI) 等まだまだ煮詰めきれていない部分も数多く存在します.できるだけ多くのユーザーが快適にご利用できるように,これからも改善方法を検討していく予定です.

また,どのようなアプリケーションと連携できるのかについては,まだまだ調査不足な段階です.連携できると便利そうなアプリケーションがありましたら,ご紹介頂けると幸いです.

カテゴリー: CubePDF, Tips   パーマリンク

コメントは受け付けていません。