日本維新の会の共同代表を務める橋下徹大阪市長が、旧日本軍の従軍慰安婦について「当時は必要だった」と発言した問題で、中国山西省に住む元慰安婦の女性3人が今月中にも、橋下氏が所属する大阪弁護士会に対し、懲戒請求する準備を進めていることが8日、女性らの関係者への取材で分かった。
関係者によると、請求するのは、いずれも80代の李秀梅さんら。6月にも発言の撤回と謝罪を求め、大阪市などに抗議文を送っている。
懲戒請求では、3人が「旧日本軍によって心身ともに大きな傷を負わされた」とした上で、橋下氏の発言について「旧日本軍の行為を弁解し、再び傷つけられた」「非常に怒りを感じる」などと訴えるとしている。
李さんは1996年、ほかの3人とともに日本に国家賠償を求めた東京地裁の口頭弁論で、中国人元慰安婦として初めて法廷で陳述した。
橋下氏は弁護士から政治家へ転身。慰安婦問題をめぐる発言では、大阪弁護士会の弁護士有志も5月に懲戒請求した。(共同)