歌手の松田聖子(51)が7日、東京・北の丸の日本武道館で女性では初となる100回目のコンサートを行った。育ての親で、5月23日に亡くなった「サンミュージックプロダクション」の相沢秀禎会長(享年83歳)が特に好きだったという「スイートメモリーズ」など23曲を披露。約1万人の観衆から“聖子コール”を浴びると感極まって大粒の涙を見せた。
20歳で初めて日本武道館のステージに立ってから31年。記念すべき100回目のコンサートを開催した51歳の聖子は当時と変わらぬ若々しい姿で「こんなに素晴らしい会場で100回もできるなんて幸せです。皆さんに支えられた100回、ありがとう~」とファンに感謝した。
1982年12月25日にも会場にいたファンも多数詰めかけ、大記録を祝福した。男性アーティストを含めても大台超えは122回の矢沢永吉(63)と聖子だけ。「きょうは七夕。ラッキーセブンが2つ。いつまでも、こうして歌っていけたら幸せです」と更なる活躍を誓った。
恩師への感謝の気持ちを表現した。「この曲を相沢秀禎会長様にお贈りします。『しっかり頑張るぞ』という気持ちを込めて歌います」と会長が大好きだった「スイートメモリーズ」を歌い上げた。客席には会長の長男で「サンミュージックプロダクション」の相沢正久社長の姿があった。
前半は先月5日に発売したアルバム「A Girl in the Wonder Land」の収録曲を中心に披露し、中盤以降は「青い珊瑚礁」など往年のヒット曲をズラリと並べた。衣装は全部で7着。ピンクのTシャツに黒のスパンコール付きホットパンツで美脚を披露した。デビューから33年。3度の結婚や出産、事務所移籍などを経験し、歌に深みが増し「スーパーアイドル」は進化し続けている。
アンコールの1曲目では、ステージ後方の特大スクリーンに初めてコンサートを行った31年前の映像が流れた。続けて当時と同じ“聖子ちゃんカット”と真っ赤なミニスカート姿で本人が登場。時空を超えたコラボで会場を大いに盛り上げた。
◆日本武道館とコンサート 使用条件などが厳しく、開催は一流アーティストの証しとされる。最多は矢沢永吉の122回で2位は聖子の100回。3位は30年連続開催のTHE ALFEEで81回。4位はエリック・クラプトンの70回。連続日数公演はHOUND DOGの15日間(89年)、1日の最多公演はSMAPの6回(94年)。
[2013/7/8-06:04 スポーツ報知]