原発:4社の5原発10基、再稼働申請…新規制基準施行
毎日新聞 2013年07月08日 11時33分(最終更新 07月08日 12時17分)
東京電力福島第1原発事故を踏まえ、原発の安全対策を強化した新しい規制基準が8日、施行された。北海道、関西、四国、九州の4電力会社が、原子力規制委員会に再稼働に向けた安全審査を申請した。柏崎刈羽原発(新潟県)6、7号機の再稼働を目指す東電は同日の申請を見送る方針。運転期間を原則40年とする改正原子炉等規制法も同時に施行された。新規制基準の運用で、失われた原子力行政の信頼回復につながるか問われる。
◇新基準施行、安全審査へ
申請したのは、北海道電力泊1〜3号機(北海道)▽関西電力高浜3、4号機、大飯3、4号機(ともに福井県)▽四国電力伊方3号機(愛媛県)▽九州電力川内1、2号機(鹿児島県)−−の4社5原発10基。九電は12日にも玄海3、4号機(佐賀県)を申請する予定。大飯原発3、4号機は、国内50基ある原発の中で、唯一稼働中だが、9月の定期検査で停止するため、関電はその後の再稼働に向けて申請した。
東京・六本木の原子力規制委員会には、電力会社社員が1基当たり数千ページに及ぶ申請書を相次いで運び込むなど、「申請ラッシュ」の様相を呈した。北電の酒井修副社長は「(電力供給が逼迫<ひっぱく>する)今年冬には再稼働したい」と語った。関電の森中郁雄執行役員は「できれば4基同時に審査してほしい」、四電の谷川進常務は「無駄のない審査をお願いしたい」と要望。九電の吉迫徹副社長は「原子力の安全に万全を期したい」と述べた。
規制委は8日から、3チーム80人態勢で審査を始める。過酷事故対策や地震・津波対策が基準に適合しているか、複数の原子炉を同時並行でチェックする予定。申請書類の整備状況に応じて審査の順番は変わる見込みだ。審査期間については、旧経済産業省原子力安全・保安院では、1基当たり半年から約1年かかっていたが、規制委の田中俊一委員長は半年未満に短縮する方針を示し、最速で年内にも最初の原子炉の審査が終わる可能性もある。地元自治体の同意を得たうえで、政府が再稼働の可否を判断する。
規制委は8日申請分から「第1陣」の審査に入るが、その締め切り時期を示していない。このため、電力各社は「第2陣」へ後回しにされれば、審査開始がさらに半年先になり、その分再稼働が遅れることを懸念している。