約1カ月の中断期間に、グランパスが修正に取り組んだ成果が見えた。5連敗中に最も気になっていた守備のバランスが良くなっていた。DFラインと中盤の間のスペースを使われて失点することが多かったが、清水戦では2つのラインが連係して、いいボールの奪い方ができていた。
楢崎の珍しいミスが出たり、チャンスをつくりながらゴールに結び付けられず苦しい展開になったが、中断明けの試合で勝てたことは非常に大きい。勝ち点3だけでなく、チーム全体で取り組んできたことに自信が持てるからだ。
ただ、これで守備が安定したと言うのは早過ぎるだろう。清水は守ってカウンターのスタイル。手数をかけて攻める場面は、ほとんどなかった。パスをつないで分厚く攻めてくる上位チームが相手でも、同じように整然とバランスを保ちながら対応できるかどうか。大宮、鳥栖、大分と続く3試合を終えた時点で、成果が明確に見えてくるだろう。 (愛知東邦大監督、元グランパスDF・藤川久考)
この記事を印刷する