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人民元建て預金扱い広がる 個人向に県内金融機関

(2013年7月6日午前7時00分)

 福井県内金融機関で、中国の人民元建ての個人向け預金を扱う動きが広がっている。円安の流れもあって外貨預金への関心が高まる中、従来の米ドルやユーロに新たな選択肢を加え、預金者の獲得を目指す。

 福井銀行(本店福井市)は昨年11月、「顧客の多様な資産運用ニーズに応える」として、人民元建ての定期預金の取り扱いを始めた。

 外貨預金の魅力は金利と為替差益。同行の場合、人民元預金の金利は1年定期で年1・0%と、円(スーパー定期で0・025%)の40倍。さらに、預入時に比べて引出時の相場が円安に進めば、運用後に円に戻す際に利益が生じることになり、昨年末以降の円安傾向は追い風だ。

 同行は、一定額以上の外貨預金の預け入れで、地元産品などが抽選で当たるキャンペーンを8月末まで展開中。新規取引につなげたい考えだ。

 北陸銀行(本店富山市)も7月1日、個人向け人民元建ての外貨預金をスタートさせた。米ドルや豪ドル、ユーロに続き、外貨預金としては14通貨目となり、ラインアップ拡充を図った。

 同行福井支店は「ドルなどに比べ認知度は低く、どれほど個人の取引が伸びるかは未知数」とする。中国の経済状況については懸念もあるものの「あれだけの経済大国であり、人民元は無視できない」と説明。昨年6月、円と人民元を、米ドルを介さないで直接交換できる為替取引制度が始まった点も、人民元への関心を高める好材料とみている。

 ただ最近の円相場は足踏みが続く。円高に転じた場合、外貨預金は元本割れとなる恐れがある。人民元は中国当局の管理通貨で政治リスクも背負う。資産運用としての利用には相場動向などを十分に見極める必要がありそうだ。


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