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ネット小説の類似性

◆ネット小説の類似性

素人作品のあいだでのことなので、特に問題はないのだろう、とは思う。

しかし、ネット小説の特徴のひとつとして、よく似た小説が多いことに気付いた。

ジャンルも同じなら、主人公たちの職業も同じ、モチーフや小物つかいもほとんど一緒…という作品が、ネット小説界には割にある。

たまたま、なのか、それとも、実際に元の作品(?)に強い影響を受けているのか、あるいは無意識に模倣してしまったのか、意識的な真似なのか、判断しようがない。

真剣に調べているわけではないので、発表年月日まで確認したりもしていない。

しかし、似ている作品が結構多い。

紙媒体の商業小説では、こんなことはない。

やはり、プロには矜持があるからだろう。

また、出版社も余計な騒動は避けたいだろうし、発表前にストップがかかったりもするはずだ。

ネット小説の場合、正直に「**に影響を受けました」「##さんの小説にインスパイアされています」と書く礼儀正しい人もいるし、確信犯でコッソリ真似している人も、もしかするといるかもしれない。

しかし、似た小説がネット界には多いので驚く。

もしかすると、素人が書ける話というのは限られているからかもしれない。

力量の問題かもしれない。

原因は色々と考えられるが、ひとつ可能性の高い理由を思いついた。

それは、ネット小説の短さ、あるいは無駄なエピソードの少なさである。

話が短いと、どうしてもストーリーの骨格のみが強調される。

そして、物語のパターンというのは、それほど多くはない。

だから、話が似てくるのだろう。

また、小さなエピソードを全て真似することは不可能である。

例え、同じエピソードを書いたとしても、文体や描写、個性の違いがどうしたって出てくる。

些細なエピソードが多くなればなるほど、その作品の個性は際立つ。

プロが、長々と無意味なエピソードを連ねながら小説を書くのには、もしかする個別性を高めるという理由もあったのかもしれない。

トリックや場面設定に際立った奇抜性がない限りは、やはり小さなエピソードというのは作家にとって大事なのかもしれない。

短編しか書かない(書けない)私…。

気をつけないと、と思う。

更新日:2013-07-07 12:31:52