記事入力 : 2013/07/03 09:15

日中の銀行が世界進出拡大、韓国は出遅れ

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■東南アジアに進出する日中の銀行
 中国の銀行は、アフリカにまで進出し、事業規模を拡大している。中国工商銀行は2007年、南アフリカ共和国のスタンダード銀行の株式20%を55億ドル(約5540億円)で買収した。スタンダード銀はアフリカ18カ国に拠点を置くため、一気にアフリカにネットワークを拡大することができた。工商銀の海外支店は昨年末に383カ所となり、前年末(239カ所)に比べ60%増えた。工商銀が昨年、海外で得た営業利益は46億3100万ドル(約4660億円)で、10年に比べ40%増えた。
 日本の銀行は貿易金融市場で、東南アジアへの進出を拡大している。金融危機で英国HSBCなど欧州系銀行の経営が低迷すると、日本勢は低金利を武器に市場を攻略している。国際決済銀行(BIS)によると、世界の貸出市場で日本の銀行のシェアは、金融危機以前の08年には6%台だったが、昨年は10%台にまで上昇した。
 米経済紙ウォール・ストリート・ジャーナルは1日、日本の3大金融グループである三菱UFJ、三井住友、みずほの海外での融資残高が1年半で20%以上増えたと報じた。日系銀行は東南アジアの貿易金融市場で、シェアを11年の13%から昨年には50%台まで拡大した。韓国外換銀行の尹庸老(ユン・ヨンロ)銀行長は「日系銀行がアジアの貿易金融市場を席巻しており、韓国の銀行が東南アジアに進出する余地が狭まっている」と話した。
■1000大銀行に韓国勢は9行のみ
 日中の銀行は海外市場で好調な業績を挙げているが、韓国の銀行は依然として「井の中のかわず」だ。家計向け融資など容易に収益を上げられる分野に依存しており、海外進出や合併・買収は進んでいない。韓国の銀行の国際競争力向上に向け、李明博(イ・ミョンバク)政権初期に「メガバンク構築」が推進されたが、金融危機で立ち消えになった。
 昨年現在で世界1000大銀行に含まれたアジアの銀行は343行ある。うち中国が104行、日本が100行を占め、インド(32行)、台湾(28行)、マレーシア(13行)などが2桁台だ。これに対し、韓国はタイと並ぶ9行で、ベトナム(8行)、フィリピン(7行)と似たような水準だった。ウリ金融の関係者は「銀行業のレベルを世界1000大銀行に何行含まれるかで判断することはできないが、恥ずかしい数字であることは間違いない」と語った。
 最近は低金利、低成長で収益が激減し、景気低迷で大企業向け融資の不良債権が増え、韓国の銀行も海外進出を本格化させている。しかし、成果を挙げるまでには、かなりの時間が必要とみられる。大半は事業を現地化できず、現地在住の韓国人相手に為替業務などを展開するにとどまっている。韓国の銀行の収益に占める海外拠点の割合は5%台にすぎない。ある市中銀行の役員は「サムスン電子、現代自動車など製造業分野では、韓中日が並んで競争しているが、金融分野では中国、日本に太刀打ちできないレベルだ」と漏らした。
李陳錫(イ・ジンソク)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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