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国際
【鼓動】韓国「保守派教科書」左派は警戒 歴史認識新たな潮流
韓国で現代史の歴史認識をめぐる対立が激化している。親北朝鮮の左派系学者の影響を受けてきた学校教科書が多いなかで、こうした風潮にとらわれず新たな観点から歴史を見つめ直そうと試みる出版社も現れた。休戦協定から60年の節目を迎え、朝鮮戦争や韓国の民主化過程などをめぐる歴史観の対立も再燃。北朝鮮に対する見解の相違も対立の一因として影を落としている。
(ソウル 加藤達也、写真も)
焚書坑儒の現代版
ソウル中心部にあるプレスセンターの一室で6月24日、韓国の著名な保守系学者やジャーナリストらが所属する団体の声明発表があった。
学者らは、「歴史歪曲(わいきょく)と学問弾圧を心配する知識人の集い」のメンバー。読み上げた声明には、「学問と思想の自由を弾圧する民主党(左派系野党、旧民主統合党)を糾弾する」という激しい題名が付けられ、声明の賛同者には研究者やジャーナリストら400人以上が名を連ねた。
反発のきっかけは韓国の出版社、教学社の高校教科書「韓国現代史」をめぐり、韓国の民主党議員が保守系の執筆者らに「特別監査」を行ったことだった。
保守派は、監査が「真実の追究、研究への意欲を萎縮させる目的で実施されたもので、事実上の思想調査にあたり、学問の自由を圧迫するものだ」と批判。声明発表に参加した1人は、秦の始皇帝が書物を焼き捨てて批判的な学者を埋めて殺害した「焚書坑儒」の現代版だ、と声を荒らげて民主党を批判した。
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