欧州中央銀総裁 低金利当面継続の考え7月5日 5時34分
ヨーロッパ中央銀行のドラギ総裁は、単一通貨・ユーロの金融政策を決める理事会のあとの記者会見で、今の低金利政策を当面、継続する考えを初めて示し、金融市場を安定させるため、低迷するヨーロッパ経済を下支えする強い決意を示したものとの受け止めが広がっています。
ヨーロッパ中央銀行は4日、単一通貨・ユーロの金融政策を決める理事会を開き、主要な政策金利を、過去最低の水準となっている今の年0.5%のまま据え置くことを決めました。
理事会のあと記者会見したドラギ総裁は「政策金利は長期にわたって今と同じか、より低い水準にとどまることが見込まれる」と述べ、今の低金利政策を当面、継続する考えを初めて示しました。
さらに、ドラギ総裁は「今回の理事会ではさらなる金利の引き下げについて広範な議論を行った」とも述べて、追加利下げの可能性を強く示唆しました。
最近の金融市場では、アメリカの中央銀行に当たるFRB=連邦準備制度理事会が年内に金融緩和を縮小する可能性を示したことや、ポルトガルの政治情勢が不安定になっていることなどから、長期金利や株価などが不安定な動きを続けています。
ヨーロッパ中央銀行がこれまで将来の金利の水準について明言したことはなく、今回のドラギ総裁の発言について、市場関係者などの間では、市場を安定させるため、低迷するヨーロッパ経済を下支えする強い決意を示したものとの受け止めが広がっています。
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