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浪江に応援医師ら着任 仮設診療所、急病など万一に備え
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志賀看護師から引き継ぎを受ける小早川医師(左)と小塚看護師(右)
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東京電力福島第1原発事故で全町避難が続く浪江町の役場本庁舎内の仮設診療所で4日、国立病院機構災害医療センターから派遣された小早川義貴医師(36)と小塚浩看護師(49)が勤務を始めた。2人は毎週木曜日に駐在、避難先から一時帰宅する町民の急病やけがに備える。
診療所は浪江町の4月の避難区域再編を受け、二本松市の仮設診療所に勤務する関根俊二医師(71)と志賀隼看護師(25)らが中心となり5月に開所。関根医師が災害弔慰金の審査会、町健康管理検討委員会に出席するなど、診療以外の負担が大きいことを知った小早川医師が勤務を申し出た。
この日、2人は志賀看護師から設備や患者数など診療所の状況について引き継ぎを受けた。開所以来、患者の延べ人数は1桁台だが「万一の備えとして、住民の安全、安心の確保に努めるのが僕らの仕事」と小早川医師。庁舎に駐在する双葉地方消防本部の職員から町の現状も聞き取り、「診療以外は町を知る時間に充てたい」と話した。
小早川医師は「知人に声を掛け、診療所に全国から医師が集まるよう働き掛けたい。自分たちのやることはあくまで第一歩」と力を込める。小塚看護師も「福島の医療再生に力を尽くしたい」と、本県の医療と共に歩む覚悟だ。
(2013年7月5日 福島民友トピックス)
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