訃報:金子勇さん42歳=ウィニー開発、裁判で無罪
毎日新聞 2013年07月07日 20時51分(最終更新 07月07日 20時59分)
パソコンのファイル共有ソフト「Winny(ウィニー)」を開発した元東京大助手でプログラマーの金子勇(かねこ・いさむ)さんが6日、急性心筋梗塞(こうそく)のため死去した。42歳。ウィニーを開発・公開し、インターネット上で映画などの違法コピーを助けたとして、2004年に京都府警に著作権法違反ほう助容疑で逮捕された。同罪に問われた裁判では1審・京都地裁で罰金150万円の有罪判決を言い渡されたが、2審・大阪高裁で逆転無罪判決。11年12月の最高裁決定で「ほう助の故意はなかった」などとして無罪が確定した。
ソフト提供行為の刑事事件化は、プログラマーなどから「ソフト開発に萎縮効果をもたらす」などと批判もされたが、最高裁決定でも裁判官5人のうち1人が「ほう助犯が成立する」と反対意見を述べるなど、議論を呼んだ。