飯舘村長が現状説明 福島でICRPが対話セミナー
国際放射線防護委員会(ICRP)は6日、福島市保健福祉センターで、原発事故による放射能の影響が続く地域の住民と専門家が現状や今後の展望を議論する第6回対話セミナーを開いた。今回は全村避難を強いられた飯舘村の人々が直面する問題をテーマに7日まで意見交換している。
初日は、菅野典雄飯舘村長が開会あいさつ。「原子力災害は他の災害と異なる。性別や家族、放射線量の違い、賠償などで心の分断が起きている」と指摘。「人それぞれに感じ方が違う。一人一人に向き合う復興を基本にしていく。この状況から何を学び、次世代にバトンをつなぐかが重要だ」と復興の在り方を主張した。
続いて現状と問題が報告された。村で農地除染に携わる農林水産省の万福裕造さんが事業の推進状況などを説明。「(農業者が)営農を再開することは村にさまざまな命が戻ることを意味する。できるだけ早く除染を進められるよう、サポートしていきたい」と述べた。国内外の専門家や村民、村職員ら約100人が参加した。
(2013年7月7日 福島民友ニュース)
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