久しぶりにちょこっと真面目な話でも。 数日前 ジェイエイさん のお宅訪問オフ会レポの中で 猫草の代用品として猫飼いさんに好まれている オリヅルラン(折鶴蘭) について こんな(↓)注釈を書きました。 【オリヅルラン】 この注釈を見たジェイエイさんが、早速ご自分のブログに記事更新。 注釈を載せた記事へのトラバもして下さいました (ありがとうございました☆) ( ジェイエイさんの記事はコチラ → クリックでジャンプ ) オリヅルランの毒性に関する情報を求めて、当ブログへのリンクを辿った人達は 辿り着いた先が、8ヶ月も前のオフ会の記事で呆然としたことでしょう。 8ヶ月って言ったら1年間の3分の2ですからね。 相当前のことですよねぇ‥‥うふふふ‥‥ふぅう なんて凹んでる場合じゃなかった ジェイエイさんをはじめ、ジェイエイさんのブログを訪問されてる猫飼いさんは (自宅の猫さんのために) オリヅルランを栽培されている方も多いため 上記診療日誌の内容 − オリヅルランの摂取による中毒 − には 皆さん、少なからずショックを受けたのではないでしょうか。 私自身 ”オリヅルラン = 猫草の代用品として人気の植物” という認識でいたため 初めてこの診療日誌を見た時には、相当ビックリ (=_=lll;) その後、オリヅルランの毒性に関する情報をインターネットで検索してみたのですが 猫に与えた場合の危険性について、明確な記載を見付けることができませんでした。 ただ‥‥アチコチのサイトを調べ回っているうちに 何となく自分なりの見解が固まって来たので、忘れないうちに記事にしておこうかと。 こういう考え方もあるよ‥‥程度ではありますが、参考にしていただければ幸いです。
まず、その名前から多くの方が誤解されてると思いますが (私も誤解してた) オリヅルランは ”ラン科” ではありませんでした。 じゃあ一体何科なのさというと‥‥なんと ユリ科 Σ( ̄ロ ̄;)ぇええ?! ユリ科と言えば、猫限定で強烈な毒性を持つテッポウユリなども含まれる属性。 ま‥‥まさか初っぱなからこんな恐ろしい事実を知ってしまうとは‥‥ ( 【植物アルカロイド】 とは言え、猫さんが日常的にオリヅルランを食しているにも関わらず 異常らしい異常が確認されていないお宅が多いのも事実。 ”植物アルカロイド” と一括りに言ってみても、その毒性は多種多様で キョウチクトウ(夾竹桃)やシャクナゲ(石楠花)、トリカブト(鳥兜)のように 生命に関わる毒性を持つ植物もあれば アロエやマタタビなど 毒 というイメージから程遠い植物もある。 オリヅルランに植物アルカロイドが含まれてるかどうかについては 残念ながら、明確な記載を見付けることが出来ませんでした。 なので‥‥断言はせず 「仮に」 という言い方をさせて貰いますが 「仮に」 オリヅルランに植物アルカロイドが含まれているとしても オリヅルランを危険と決めつけるのは短絡すぎってもんです。 例えば、同じヤシ科であるはずの サゴヤシ と テーブルヤシ サゴヤシは嘔吐、下痢などの中毒症状だけでなく 場合によっては肝不全を引き起こす恐れもあるらしいのに (参考にしたサイト : クリックでジャンプ 英文です (^^;) ) テーブルヤシは、ASPCA(アメリカ動物虐待防止協会)のサイトにある 犬や猫に無毒の植物を記載したリスト の中に載っていたりします。 ”Parlor palm” というのは、テーブルヤシの英名です。 そしてここで大発見!! このリストの中にある ”Spider plant”というのはオリヅルランの英名!! ”Chlorophytum”というのはユリ科オリヅルラン属の学名じゃないですか!!! オリヅルランを猫さんに与えてる飼い主さん達にとっては これはかなり心強い素敵情報 「オリヅルランは犬猫に安全」 と明記しているサイトがある一方で 実際に中毒症状を起こした猫を診た獣医師が居る。 それも、同じ子ではなく違う個体で複数回。 ‥‥と、いうことは‥‥ オリヅルランは植物アルカロイドを含んでおり 食べた猫の中に中毒症状を発症する個体が出現する可能性はあるけれど 毒性が極めて弱い等、何らかの理由により一般的には症状が出ない。 ただし、全ての個体に対して100%の安全性が保証される訳ではなく 例えば肝臓の酵素が弱く、毒素を分解できない子や 大量に食したことにより摂取量が許容量を超えた場合などに 神経性の発作に似た中毒症状 (縮瞳・不安感・呼吸速拍・体温低下等) を 発症してしまう可能性がある。 といったところなんでしょうか‥‥???????
余談ですが、広く一般に流通している猫草はイネ科のエンバク(燕麦)です。 オリヅルランの毒性についてあちこちのサイトを調べ回っている時 「植物というのは、植物を食べる生き物から自身の身を守るために 多かれ少なかれ毒性を持っているのが普通で、毒性のない植物はイネ科くらい」 という記載をどこかのサイトで見かけました。 「鉢植えを買ってきても、猫が食べるのであっという間に無くなる」 「ストックしておこうとしても、鉢植えのものはすぐに枯れてしまう」 「種を蒔いて育てようにも、育つまでに時間がかかる」 etcetc‥‥ 栽培が面倒な代わりに、安全性は100%保証されている猫草を選択するか 「丈夫なのでガーデニング初心者でも栽培が容易」 「枯れても株分けで簡単に人から譲って貰いやすい」 「ランナーから子株がぽこぽこ出るため増やすのも楽々」 etcetc‥‥ 栽培は超お手軽だけども、安全性に若干の不安が残るオリヅルランを選択するか 結局のところは、飼い主さんがどこを重要視するか次第‥‥なんじゃないでしょうか。 ”100%安全” である筈の猫草だって お店で売ってる鉢植えのものは、無農薬なのかどうかは判らない。 種を買ってきて栽培するにしても、その種に農薬がかかってるかもしれない。 なら、自宅で無農薬栽培のオリヅルランの方が安全かも‥‥等々 考え始めたらキリがなくなってしまいますもんね 色んなサイトを見て回った最中に 猫にとっての有害物質 という とても参考になる情報を載せているサイトを見付けました。 せっかくなのでリンクを貼っておきますね (^^) ( コチラ → クリックでジャンプ ) また、上記サイトの内容を写真付きで見やすく整理したサイトもありました ( コチラ → クリックでジャンプ ) 今後、オリヅルランの毒性についてより詳細な情報を得る機会があったら その時には、記事にしてちゃんと報告するつもりです。 個人的には‥‥長期連続的に与え続けることにより 肝臓に影響を与えたりしないのかが気になるところ。 どこかにオリヅルランを与え続けた場合・猫草を与え続けた場合・何も与えずの場合で 肝機能数値の変動を記録したデータとか無いかなぁ‥‥無いだろうなぁ‥‥。 この手の調べ物をしている時に、つくづく思う 英語得意になりたい orz 英語のサイトを理解することが出来れば、同じように情報収集をするにしても もっと効率良く調べられるんじゃないかと思うんですが‥‥これがなかなか (論文とかも普通は英語だし、ペットフードのメラミン混入時もアメリカのが情報早かった) とりあえず今回の記事を書くにあたり、ASPCA(アメリカ動物虐待防止協会)サイトさん閲覧時は エ○サイト翻訳の ”ウェブページ翻訳” が大活躍してくれました(爆) 技術の進歩って素敵 |
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タイトル (本文) | ブログ名/日時 |
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猫とオリヅルラン
いつもお邪魔させていただいております、 【『みかんと一緒☆』のむぅきちさん】 のブログで 非常に興味深い記事を拝見したので トラバさせていただきました。 ...続きを見る |
キミとボクと彼女 2009/01/22 13:59 |
猫とオリヅルラン
お正月用に買った花が、まだ元気に咲いています。 Pが葉っぱを食べようとして、口を ...続きを見る |
キジ猫Pの”毎日それほど悪くない” 2010/01/25 14:00 |
内 容 | ニックネーム/日時 |
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トラバありがとう〜! |
ジェイエイ 2009/01/22 11:45 |
まぢすげえ・・・・・・。 |
しゃけ 2009/01/22 13:05 |
早速トラバさせていただいちゃいました〜 |
しゃけ 2009/01/22 14:03 |
※ジェイエイ様 |
むぅきち@家主 2009/01/22 19:00 |
※しゃけ様 |
むぅきち@家主 2009/01/22 19:54 |
※しゃけ様(続き、笑) |
むぅきち@家主 2009/01/22 20:07 |
パソコン修理に時間がかかりそうなので |
ひろぶぅ 2009/01/22 22:47 |
※ひろぶぅ様 |
むぅきち@家主 2009/01/23 03:34 |
ものすご〜く参考になりました。 |
ジャム&おかーたま 2009/01/24 13:04 |
※おかーたま |
むぅきち@家主 2009/01/26 01:18 |
色々参考になりました。タマネギ類やジャガイモは開くがきついということはしっていましたが、こんなにも毒なのがあったんですね。アーモンド、コーン、もう、ガンガンに食べてしまっています。多分そう言ったところでは強いのか、何とかなったのかわかりませんが、とにかくやらないように心がけます。 |
ダウナー 2009/01/26 18:32 |
※ダウナー様 |
むぅきち@家主 2009/01/27 23:48 |
おひさしぶりです〜。 |
el-mar 2009/01/29 19:49 |
むぅきちさん、お久しぶりです |
のんぼう猫のママchan 2009/02/20 19:39 |
猫と折鶴蘭について調べていたところこちらにたどり着きました。今実家の猫が腎臓の調子が悪く入院しています。実家の猫は病院から買っているキャットフードを食べており、その他口にする物といったら水と草です。猫専用の草を食べていますが食べきってしまうと室内で栽培している『折鶴蘭』を食べていました。今色々調べている途中ですが、考えられる要因を絞っていくと折鶴蘭が有力のようです。今回の事で折鶴蘭が安全と言い切れないと思いました。ちなみに実家の猫は約4年間折鶴蘭を食べていました。なにか参考になれば幸いです。突然のコメント失礼致しました。 |
あや 2011/03/08 15:47 |
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