【川原千夏子】熱中症で救急搬送された高齢者のうち半数が、部屋にエアコンがあるのに使っていなかったことが、日本救急医学会の調査で分かった。政府は7月から3カ月間、節電を求めているが、調査の担当者は「エアコンをうまく活用して、暑さを乗り切って」と呼びかけている。
日本救急医学会が2012年7〜9月に、全国103の救急医療施設に熱中症で救急搬送された2130人の症状などを調べた。重症度や発症のきっかけなどを聞き取って集計した。搬送された時期は7月下旬が最多。昨年は7月16日から26日にかけて本州、四国、九州が梅雨明けし、連日35度を超える猛暑日だった。
室内にいて搬送された患者について、エアコンの使用状況を「使用中」「(設置しているが)停止中」「設置なし」に分けて聞き取った結果、65歳以上は「停止中」が111人と53%を占めた。40歳未満と40〜64歳は「設置なし」が最も多かった。
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