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がんの親玉を狙い撃ち…日本発新薬、米で治験

 米シカゴ大学の中村祐輔教授は2日、がんの元となる「がん幹細胞」を狙った新しいタイプの抗がん剤の臨床試験(治験)を来月から米国で始めることを明らかにした。

 この薬剤は日本で研究・開発されたもので、米国での4~5年後の実用化を目指している。

 中村教授は東京大学在任中に、がん細胞だけで働く遺伝子を網羅的に検索。乳腺や肺、前立腺、膵臓(すいぞう)など幅広いがん細胞で活発に働き、がん幹細胞の維持に重要な働きをしているたんぱく質を発見した。創薬ベンチャー企業「オンコセラピー・サイエンス」(本社・川崎市)が、このたんぱくの働きを抑える薬剤を開発。人のがん細胞を移植したマウスにこの薬剤を与えると、がん幹細胞の増殖が抑えられ、がんが縮小した。

 治験は、オンコ社が実施。シカゴ大で、実際にがん患者に薬剤を投与して、安全性などを確認する。

 中村教授は「研究を始めて10年で、ようやくゴールが見えてきた。日本は、新しいタイプの抗がん剤で出遅れ、医薬品の大幅な輸入超過に陥っている。審査が早い米国でまず日本発の薬を実用化したい」と話す。

 がん幹細胞 がんの親玉となる細胞。増殖して自分のコピーを作るとともに、がん細胞を作り出す。抗がん剤が効きにくく、治療しても、再発する大きな要因になっている。

2013年7月3日 読売新聞)

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