俺は東北大学を今年卒業した社会人だが、覚えてる範囲で概略をつらつら述べてこうと思う
俺がいたのは理学部のとある学科だ。そこでマスターまでとった。
修論を書いてる時は心労でマジで死ぬかと思った。何度か理学部にある総合棟から身を投げそうになった。
今から話す内容はあくまで一部の事である。特定を避けるためにあえて抽象的にしてある。すまない。
ブラック企業に選ばれた理由を理解してもらう一番簡単な方法は深夜、何時でもいいから東北大学のキャンパス、特に山の上と呼ばれる青葉山付近に来てみることだと思う。
いくつかの研究室に明かりがついている。しかも、決まって同じ部屋に。
東北大学のすべての研究室がブラックということではない。特定の研究室がブラックなのだ。
土日も来るのは当たり前、深夜12時を回っても帰る学生がいない。つまり、週七日フルで働くわけだ。
言葉で書くと簡単だが、実際にやってみると相当きつい。行方不明になる先輩を何人も見てきた。
体調が悪くなっても学校に出てくることはざら。休むとそこで実験がストップする。その影響で実験動物やサンプルが死んでしまうわけだ。そうするとさらに実験は後退する。
そうして体を壊してしまう人も何人もいる。
全体でみると8割から9割はそのまま卒業するが、残りの人たちはそういうブラック研究室に知らずに、もしくは夢を見て入ってしまい、大学を去らなければならなかった人たちだ。
当然彼らも同じような労働環境で働いている。(基本的に学生は教授らが帰ってからでないと帰れないが)
だが彼らは過酷な労働環境に対する耐性が強い。自分にできるのだから他の教員にも、学生にもできるという考え方を強く持っている。
その考え方と研究成果に対するプレッシャーがブラック研究室を生む。
研究室には進歩状況の発表がどこにでもあると思う。ブラック研究室はそれが圧倒的に厳しい。
そこで実験をしていないと思われる学生(つまり他の人と比べて早く帰っている学生)がつるしあげられる。
そこでまず実験能力について否定される。理学部を選んだ学生は大なり小なり研究者になりたいという夢を持っている。
それをまず徹底的に否定される。研究室においては先生方の言うことが絶対だ。
そして次に人格否定が入る。それを食らって心が折れない学生は少ない。
では実験をしていれば大丈夫かと言うと、そうでもない。研究成果が出なければつるしあげられる。
結局、運よく研究成果が出るまではつるしあげられるのだ。
俺は自分の大学しか知らないが、少なくとも、毎年一人、博士課程の学生が死んでいる。そして学部でも修士でも死ぬ人がいる。
それはほとんど報道されない。大学がもみ消すこともあるし、遺族が公表したくないということもある。
震災の後処理で死んだ人も結構たくさんいた。研究室だけではなくサークルでも。
人が死んでることは、ブラック研究室によって洗脳されている俺たちにとってはさほど大きく響かない。
それよりも研究成果を出さなければ自分が社会的に死ぬことが本能的に分かっているからだろうか。
次は自分かも。死への欲求は甘く、現実はあまりに辛い。そういう風に思っている人が結構いると思う。
そもそも今回の話が大きくなったのは働いている教員が亡くなったからだ。
大学内で自ら死を選ぶ学生については大きく取り上げられない。未来を担う人材とか言っておきながらだ。
大学にいたころに筑波大なども同じような状況だと聞いた。どうあっても逃げられないという感覚があるからだろう。
学生は学位を人質に取られている。教員でも自分の将来を人質に取られている。
そこに過酷な労働環境とプレッシャーが追い打ちをかける。この世はすべてが研究成果で測られる世界だと。
実際にそういうことはない。それはあくまで一部の価値観である。俺は社会に出て、そうではないと気付くことができた。
だがしかし、そこにいる学生や教員にはそうは思えない。なぜか。新興宗教の洗脳に近いことが日常的に行われているためだ。
大学の中ででき上がった(アカデミックに)優秀な学生は今度は教祖となり同じような行動を繰り返す。
そうするとどんどん似たような研究室になっていく。
当然今はまともな研究室のほうが多い。あくまで一部だ。
だが、俺は数十年後には日本にブラック研究室しかなくなっていると思う。
このような再生産が日常的に行われているためだ。しかもたちが悪いことに人より働く量が多いから成果も出て、優秀な人間だと思われる。
大学の教員は研究成果がすべてだ。教育能力について問われることはないし、「大学は自ら学ぶところ」という体の良いいいわけまである。
ブラック研究室にいるという自覚のある学生は速くそこから脱出したほうがいい。
教員は「博士にならないと十分じゃない」だとか「今ではむしろ博士のほうが就職がいい」だとか言ってくるだろうが、
命をはかりにまでかけて、とる価値のあるものなのかもう一度よく考えろ。
仮に俺に子供ができたとしたら、果たして理系の大学に進ませるだろうか。死んでしまうかもしれないリスクを冒してまで。
当然、研究の楽しさもある程度知っているつもりだ。だがそれとはたしてトレードオフしてもいいことだろうか?
俺には分からない。
「ブラックな研究室しかなくなってしまう」ということの根拠がよくわかりません。 当然今はまともな研究室のほうが多い。あくまで一部だ。 だが、俺は数十年後には日本にブラック...
「悪貨は良貨を駆逐する」って言いたいんじゃない?
日本の企業がどんどんブラック化してるのと同じじゃないですか? 実験系はブラックの方が少なくとも量では勝っちゃうから。
悪貨は良貨を駆逐するけど、悪貨は国家を駆逐するから ブラック研究室やらブラック企業には栄えてもらって国ごと逝ってもらうって手もあるよね そのトップなんかはある程度の地位...
同意。今まで見てきた狭い世界で言えば、少なくとも研究大学においては、ブラック研究室というか、研究という大義名分を持ちだして他人の人権を侵害するような頭のおかしな教員は...
だが、俺は数十年後には日本にブラック研究室しかなくなっていると思う。 アカデミック会のごく一部しか見ていない学生が何を言っているんだか.
アカデミック会 なんだこれ,Z会か何かか? (普通は「アカデミア」って言いますね)
ブラック研究室って学生が教授のサイドビジネス手伝わされるみたいに、 本来の教育・研究活動から逸脱した仕事を大量に押し付けられるようなイメージだと思ってたんだけど 純粋に研...
ガチガチの正しさだけで追い詰めていくのが最強だよ 逃げると悪になるからね 俺が低能やゴミクズを叩く時に罵倒するのは 罵倒を理由に逃げられるようにしてあげる優しさが半分、...
実験もない、研究室というか指導教官さえ決まっていない経済学研究科の修士一年だけど 大学にかなりの頻度で泊まり込んでいる。深夜2,3時に電気がついているのなんて毎日で、 休日も...
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半分じゃん いわゆる就職活動継続組がいるからね。 集まってるのが半分なのに皆って言われてもなあ 集まってない人はそもそも別に時間的拘束もないからその点で不満もないわ...
病人死人の有無が重要なので どっちかっつーとそっちに答えて欲しかったがw
いろんなことに言えるけど、がんばるのが嫌になるかならないかって 自分の中に利益がある 自分の外に利益がある の違いだと思うんだよな。 この場合だとブラック研究室の事案で...
日本はグループから外れると死ぬしかないという短絡的な考えがあるからなぁ。 ムラ社会で八分にされるともうダメという農村の考えというか。 まぁ競争社会は変わりそうにないので...
日本に、そういう考え方があると断言調で言えるってことは、当然、そういう科学的な研究結果があるってことか? 無いんなら、偏見で「韓国人は犯罪者揃い」と喚く在特会と変わら...
えーと、子供を「果たして理系の大学に進ませるだろうか」とか言ってるけど、文系も(もちろん教授によるが)似たようなもんよ?
山の上とか学園都市みたいに学生の逃げ場のない場所にキャンパスを作ってはいけない(戒め)