「ワタミ」渡辺氏にブラック企業の根絶の美人キラー
2013年07月06日 11時00分
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当の渡辺氏は同日午前、東京・JR蒲田駅前から選挙戦をスタートさせた。「ブラック企業」バッシングでは、自民党内からも公認反対の声が上がっていただけに、街頭演説には反対勢力やアンチ有権者が現れることも懸念されたが、そんな心配も無用なほど聴衆はまばら。渡辺氏は「経営という考えを政治に持ち込みたい。お店はお客様のためだけにある。そうすれば(経営は)うまくいく」と訴えた。
午後は高齢者の街・巣鴨の商店街を訪れ、介護事業を手がけた業績をPR。ここでも「売り上げを上げる。経費を下げる。利益を出す。税金を払う。それが経営」と哲学を披露してみせた。
だが「若者から搾取するブラック企業はダメだ。自民党には頑張ってほしい。だけどワタミには出てほしくない」(70代の男性)と厳しい空気が漂った。
渡辺氏は「投票用紙には『自民党』ではなく『渡辺美樹』と書いて。それが自民に票を入れたことになる。私の名前を書いてもらうと、私が政治の真ん中に進める」と有権者に訴えた。商店街を練り歩くと「あんた、比例から出るのか? そしたら自民党って書くよ」と有権者に声をかけられ、渡辺氏が「自民はダメ。名前にして」とお願いする場面もあった。
あらかじめ政党が当選順位を決め、有権者は政党名のみ投票できる「拘束名簿式」(衆院選)と違い、参院選は「非拘束名簿式」で実施される。政党名と候補者名のどちらでも投票でき、当選者は各党が獲得した議席数の中で、個人別の得票順に決まる。渡辺氏の個人票が自民比例候補の中で下位になればなるほど、当選の可能性は下がる。
21日の投開票日まで“ワタミキラー”の舌鋒が鋭くなるのは確実。逆風の中、渡辺氏はどこまで健闘できるか。
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