今回の参院選で野党は有権者にとって選択の受け皿となっておらず、自民党への信任投票になります。つまり、アベノミクスを是とするか非とするか。賛成なら自民党になるし、反対なら棄権か共産党かになるのでしょう。参院選のポイントは自民党内部で行われている“戦争”の行方です。
自民党内部の戦いは河村建夫選対委員長(70)を党四役に格上げした時点で勃発しています。国会の過半数を得た勢力が政権を担い、その勢力の過半数を得た勢力が実権を握る。となると自民党が政権を担うのは当たり前だとしたら、派閥がどう大きくなるかが重要になります。党内で主導権を握るには自分の子飼いに公認を与えたいわけです。安倍首相は選対委員長を格上げすることで、ライバルの石破茂幹事長(56)に公認権を独占させなかったんですよ。
いかに石破氏と小泉進次郎氏(32)という2枚看板を使わないで子飼いを増やし、リーダーシップを確立するかが安倍首相の課題です。都議選でも小泉氏をあまり使っていない。それは小泉氏の地元の横須賀市長選があったからということになっているが、わざと使わなかったと見ています。2人を使うと目立ち、影響力も出てしまうので、参院選もここぞという場所には首相が行く。
今回の選挙は自民党ならほとんど受かる。“かかし”でも受かります。冷めた目でみると、国民が投票で議員を選ぶように見えて、実は党執行部が議員を選んでいるようなもの。安倍首相に近い人がたくさん当選すれば、長期政権を目指しやすい。そこまで考えていると思いますよ。
ほかにキーマンは麻生太郎財務相(72)。もし安倍首相が病気で倒れることがあったら副総理の麻生氏に首相が回ってきます。ポスト安倍として本人も色気がある。あまり色気が出ちゃってムズムズすると、失言につながったり、安倍首相との発言の食い違いが表面化したりして、自民党の自滅につながりそうです。
このように勝つことが決まっている自民党の中で、安倍首相が党内で実権を今より握れるかどうかが、見どころですね。
(政治解説者・前衆院議員)
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