投手陣の柱にしてムードメーカー。そして藤浪の教育係でもある。キャンプ中は“いじり役”だったが、シーズンが進むにつれて2人の仲も発展してきた。
「こちらからはもうめったに話しかけないよ。向こうからは『メジャーでは誰とチームメートだったの?』と聞いてくるから、答えるくらいだね」
悩める背番号19を、優しく見つめる。エース能見の5完投に次ぎ、リーグ2位の今季3完投目。チーム9完投はリーグトップだ。守護神藤川(現カブス)が在籍していた昨年まではバトンをつないでいったが、今季は先発が最後まで投げ抜く。たくましさを増した虎投の一翼を助っ投が担う。
「きょうがターニングポイントになればいい。調子はずっと良いからね」。巨人を猛追する虎に、ドッシリと太い幹がもう1本、帰ってきた。 (長友 孝輔)
データBOX
◎…メッセンジャーが5月10日のヤクルト戦(松山)での完封以来、今季3度目の完投(うち2完封)。3完投は能見の5完投(2完封)に続き、リーグ2位。ちなみに昨季は3完投(2完封)、11年は1完投だった
◎…チーム完投数はスタンリッジの1完投(1完封)を合わせ、今季9度目でリーグトップ(2位は巨人の7)。ちなみに昨季は8完投(7完封)、11年は11完投(うち9完封)だった
(紙面から)