代わりがきかないと見られていた西岡の“体調不良”。白羽の矢が立った坂は「いつでも準備はしていましたよ」と笑ったが、不安は大きかったはず。今季8度目のスタメン。しかし、これまでの打順は6番または7番。1番のプレッシャーは重かったはずだ。
「でも、それよりも、ゲッツーが取れなかったことが。バッテリーに迷惑をかけましたから」
意外にも、本人の一番の反省は守備だった。五回無死一塁。会沢の遊ゴロでベースカバーに入ったが、封殺後にボールを握り損ねて一塁送球ができなかった。平凡なゴロをジャッグルするシーンも。
緊張の代役出陣でも、冷静に守備を猛省する余裕が、坂にはあった。この先も左ひざに不安を抱える西岡不在の事態は十分に予想される。その時は坂がいます-。和田監督へのアピールはできたはずだ。 (上田 雅昭)
坂 克彦 さか・かつひこ
内野手。1985(昭和60)年9月6日、茨城県生まれの27歳。常総学院高から2004年D4巡目で近鉄に入団し、05年に分配トレードで楽天に移籍。06年のシーズン途中でトレードにより阪神に加入した。同年の10月14日の広島戦(広島)でプロ初出場を記録。今季は48試合に出場し、打率・229、0本塁打、1打点。通算成績は138試合に出場し、打率・205、3本塁打、18打点。1メートル80、82キロ。右投げ右打ち。年俸1100万円。背番号「35」
(紙面から)