【NQNニューヨーク=岩切清司】5日の米株式相場は続伸で始まった。ダウ工業株30種平均は午前9時35分現在、前営業日比77ドル40セント高の1万5065ドル95セント。一時は上げ幅が100ドルを上回る場面もあった。ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は同16.61ポイント高の3460.28で推移している。
朝方に発表された6月の米雇用統計では非農業部門雇用者数の伸びが前月比19万5000人となり市場予想(16万人程度)を上回った。失業率は前月から横ばいの7.6%で市場予想(7.5%程度)には届かなかった。雇用者数が想定以上に増加したことで米国の労働市場が改善基調を維持していることが改めて確認され株式買いにつながった。
4日に欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が記者会見で「(金融緩和からの)出口は遠い」と指摘。ECBが金融緩和策を継続していく姿勢を示したことを好感して米国が休場中の欧州株が軒並み上昇したことも米国株にとって追い風となっている。
米債券市場では雇用統計を受けて長期金利が上昇。預貸利ざやの改善期待から金融大手のJPモルガン・チェースなどが高い。製薬のメルクやファイザーも買われている。一方でネットワーク機器のシスコシステムズやマイクロソフトが安い。
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