中国熔盛重工集団が政府に公的支援を要請-株価急落
7月5日(ブルームバーグ):中国の政府管理下にない造船会社で最大手の中国熔盛重工集団 は受注と価格が落ち込む中で、政府に公的支援を求めた。これを受けて同社の株価は史上最安値に下落した。
熔盛が5日、香港証券取引所に提出した業績報告(暫定)によると、1-6月(上期)の純損益は赤字だった。同社は昨年、2008年以来初めて通期で赤字に陥った。発表を受け、同社株は香港市場で一時、前日比16%安の0.89香港ドルまで売り進まれた。
同社はこの日の発表資料で、「漸進的な生産縮小」と「従業員のリストラ」とを進めており、金融機関との間で、融資枠の再設定で協議していると説明した。具体策には言及しなかった。
香港証券アナリスト協会の委員、ロナルド・ワン氏は同日の電話取材で「中国熔盛の資本不足はかなり深刻のようだ。政府や株主から得られる金融支援は状況悪化に歯止めをかける程度にすぎないだろう」と述べた。
発表資料によると、熔盛の共同創業者で株主の資産家、張志熔氏が同社に2億元(約33億円)の無利子融資提供に同意した。ブルームバーグのデータによると、張氏の出資比率は1月24日時点で28%。
熔盛が約8000人を削減したとの米ウォールストリート・ジャーナルの報道を受け、同社株は4日に取引停止となったが、5日に取引が再開された。
中国船舶工業行業協会の見通しでは、世界最大の造船国である中国で、造船会社の約3分の1が約5年以内に閉鎖される可能性がある。
原題:China Rongsheng Call for Government Help Drives SharesDown (1)(抜粋)
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更新日時: 2013/07/05 12:45 JST