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事件
「なぜ急ぐ」「準備できた」 顔こわばる広瀬・東電社長
2013.7.5 22:20
[原発]
「東京電力は約束を守る会社ですか」「守ります」-。5日、柏崎刈羽原発(新潟県柏崎市、刈羽村)の安全審査申請について説明のため、新潟県庁を訪れた東京電力の広瀬直己社長は泉田裕彦知事から聞かれるたびに、顔をこわばらせた。両者の溝は最後まで埋まらず、立地自治体の柏崎市や刈羽村の両首長も慎重な姿勢を崩さなかった。地元の理解を得るまでには曲折がありそうだ。
広瀬社長は、申請について知事の理解を求めたが、話し合いは次第にヒートアップ。身を乗り出した知事が「事前了解なしに申請はありえない」とたたみかけると、広瀬社長は「ぜひ知事の了解を得られないかが、われわれのお願い」と訴えた。
「なぜ(申請を)急ぐ」と聞く知事に「準備ができたから」と広瀬社長。「準備ができたことと安全性の確保は違う」と知事が突き放すなど、最後までかみあわないままだった。
これに先立ち広瀬社長は柏崎市の会田洋市長、刈羽村の品田宏夫村長と相次いで会談した。会田市長は声を荒らげる場面もなく、広瀬社長からの「フィルター付きベント(排気)設備」設置の事前了解申請を受けた。会談後、会田市長は、事前了解申請には「検討する」と理解を示したが、安全審査申請については「手続きを踏まれた。良いとも悪いともいえない。東電の問題」と述べるにとどめた。
再稼働に前向きな品田村長は、安全審査の申請に関し「冷静に捉え、きちんと判断したい」と述べた。
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