「ウナギ」絶滅危惧種 本格的に検討へ7月6日 6時25分
生息数が激減しているニホンウナギについて、世界の野生生物の専門家などでつくるIUCN=国際自然保護連合は、絶滅危惧種を分類したレッドリストに載せるかどうか今後、本格的に検討を進めることになりました。
IUCNは、ニホンウナギを含む世界各地の19種のウナギについて、絶滅危惧種としてレッドリストに載せるかどうか、5日までロンドンで作業部会を開き、16人の専門家が出席して協議しました。作業部会では、ニホンウナギの漁獲量が大幅に減少したというデータなどが報告され、IUCNは今後、こうしたデータの分析結果を世界の研究者にも送って幅広く意見を聞き、レッドリストに載せるかどうか、本格的に検討を進めることになりました。
結論が出るには、少なくとも数か月かかる見通しです。
IUCNのレッドリストには法的拘束力はありませんが、絶滅のおそれがある野生動植物の国際取り引きを規制するワシントン条約で、規制の対象にするかどうか決めるための重要な参考資料となります。このため、仮にニホンウナギがレッドリストに掲載された場合、輸出入の規制を求める国際的な世論が一気に高まることも予想されます。
作業部会に参加した東京大学の海部健三特任助教は、「ニホンウナギは東アジア全体に生息する国際的な資源だ。このままの勢いで取り続けるなら、個体数の減少に拍車がかかってしまう。わたしたちが食べ続けられるよう、今より少し消費量を減らすことが必要ではないか」と話しています。
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