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レンズ編 画角の違い

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 一般にレンズには広角、標準、望遠といった種類があるが(ズームレンズを含む)、同じ撮影現場であっても、レンズの画角を変えることで表現を大きく変えることができる。
 

■広角と望遠

広角24mm(36mm相当)で撮影

APS-Cでの撮影のため35mm判換算で36mm相当の画角となる。広角で撮ると周囲が写り込むことで、状況を説明しやすい写真になる。

望遠125mm(187mm相当)で撮影

望遠で撮ると写り込む範囲が狭まり、またボケも大きくなることで被写体(この場合は人物)がクローズアップされる。
 ポートレート写真を題材にした広角と望遠の撮り比べ。レンズは18~125mmのズームレンズを使用している。撮影に使ったカメラの撮像素子がAPS-Cサイズなので、実際の写りはレンズの焦点距離×1.5となる。絞りは広角で撮ったものがf5.0、望遠で撮ったものがf5.6とほぼ同じ。
 広角で撮った作例は周囲が写り込んでいるために、状況を伝えるのに役立つ。その場の雰囲気を活かしたポートレート、あるいは旅先でのモニュメントや建築物と一緒に写る記念写真に適するだろう。
 一方、望遠で撮った作例だが、ほぼ同じ絞り値であれば広角で撮る場合よりも、人物(主被写体)を背景から浮かび上がらせ、際だたせる効果がある。場所の説明は不要で、人物だけを強調したい場合は、望遠側で撮影するといい。
 なお、絞り値が同じであれば、画角によってボケの見え方(大きさ)も変化する。広角側にするほどボケは少なく、望遠側にするほどボケは大きくなる。よりボケを大きくしたい場合は、望遠で絞りを開けて撮るというテクニックもある。

写真・文:関川真佐夫
モデル:坂本茉奈美 (magna)


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