参院選:自民、70議席うかがう…序盤情勢・本社総合調査

毎日新聞 2013年07月06日 02時30分(最終更新 07月06日 02時35分)

 毎日新聞は4、5両日、第23回参院選について、全国の有権者約3万人を対象に特別世論調査を実施し、取材情報を加味して序盤情勢を探った。自民党は選挙区と比例代表を合わせて改選34議席から倍増の70議席前後を確保する勢い。公明党も改選10議席を維持する見通しで、与党が非改選を含めて参院で過半数を確保するのはほぼ確実な情勢だ。安倍晋三首相が目指した衆参両院の「ねじれ」状態は解消される公算が大きい。民主党は改選44議席を大きく割り込み、ほぼ半減する見通しだ。ただ、投票先を決めていないと答えた人や無回答が選挙区で4割近くに上り、21日の投開票までに情勢が変わる可能性がある。

 ◇与党、参院過半数の勢い

 参院は定数242の半数が3年ごとに改選される。今回、自公で計63議席を得れば、非改選(59議席)と合わせて過半数となる。与党はすべての常任委員会で委員長を独占し、委員の半数も確保する「安定多数」に必要な70議席にも届きそうだ。

 自民党は、参院選の勝敗を左右する計31の「1人区」すべてに公認候補を立て、ほとんどの選挙区で優位な戦いを展開。改選数2以上の「複数区」でも、千葉、東京両選挙区を除いて候補者を1人に絞り込む手堅い戦術が奏功している。

 近年、民主党に「第1党」を譲ってきた比例代表でも、小泉純一郎首相時代の2001年参院選で獲得した20議席以上が見込めそう。選挙区と合わせ、参院で単独過半数となる72議席に迫る勢いをみせている。公明党は選挙区で4人の候補者全員の当選が視野に入った。比例代表では改選7議席の維持に懸命だ。

 ◇民主振るわず20前後

 一方、民主党は1人区で現職を含めて軒並み苦戦。従来なら自民党と議席を分け合ってきた複数区でも、東京、神奈川、兵庫などほかの野党と競り合う選挙区が目立つ。複数区の結果によっては、比例代表と合わせても10議席台に落ち込む可能性がある。

 みんなの党は比例代表で5議席程度を確保し、埼玉、神奈川両選挙区などで議席獲得をうかがうものの、10年参院選で獲得した10議席に届くかは微妙。日本維新の会は比例代表で4議席を固め、改選2議席は上回る見通しだ。しかし、選挙区では大阪などを除いて厳しく、昨年12月の衆院選の勢いはみられない。

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