欧州株(5日):下落、米緩和縮小との観測で-週間はプラス
7月5日(ブルームバーグ):5日の欧州株式 相場は下落。米雇用者数が3カ月連続で予想以上に増加し、米金融当局が年内に緩和策を縮小する余地が十分にあることが示された。指標のストックス欧州600指数は週間ベースではプラスとなった。
BHPビリトンやグレンコア・エクストラータを中心に資源株が下げた。オランダのビールメーカー、ハイネケンも安い。JPモルガン・チェースによる投資判断引き下げが売り材料。一方、ドイツのケーブルテレビ(CATV)事業者、スカイ・ドイチュラントは上昇。ゴールドマン・サックス・グループが強く買いを勧める銘柄で構成する「コンビクション・バイ」リストに加わった。
ストックス欧州600指数 は前日比1.3%安の288.31で終了。前週末比では1.2%高となった。欧州中央銀行(ECB)とイングランド銀行(英中銀)が予見可能な将来において低金利を維持すると表明した前日は、2.3%上昇していた。米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は先月19日、景気が当局の見通しに沿って改善すれば、量的緩和を年内に縮小し2014年半ばまでに終了する可能性を示していた。
FTNファイナンシャルのチーフエコノミスト、クリストファー・ロー氏は顧客向けリポートで、米雇用統計で「4月と5月分が改定され、雇用市場の状況はわずか1カ月で劇的に変わった」と指摘。「バーナンキ議長が雇用の伸びを6カ月平均から判断する傾向からすると、今回の統計を景気の強さを示す証拠とみて、これまでの量的緩和を正当化すると同時にこれを縮小し始める理由になると考える公算は大きい」と記した。
米労働省が発表した6月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は前月比19万5000人増加。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中央値は16万5000人増だった。4月と5月はそれぞれ上方修正された。
この日の西欧市場では、18カ国中14カ国で主要株価指数が下落。独DAX指数は2.4%下げ、今週の上げを解消した。
原題:European Stocks Decline as U.S. Jobs Report Signals FedTapering(抜粋)
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更新日時: 2013/07/06 02:34 JST