タクシー走行距離、1日250キロ制限は違法 大阪地裁判決
産経新聞 7月4日(木)22時44分配信
タクシー運転手の1日の走行距離を最大250キロと制限した近畿運輸局の公示は違法として、タクシー会社11社が国を相手取り、公示処分取り消しなどを求めた訴訟の判決が4日、大阪地裁であった。田中健治裁判長は、制限自体は「過労運転防止などの目的があり合理的」としたが、250キロという距離は「夜と昼の走行を区別せず、高速道路利用は一定程度しか考慮しないなど算出方法に合理性がない」とし、公示は違法と判断した。
一方、処分取り消しの訴えは「公示は行政処分ではなく訴訟の対象とならない」と却下した。訴えていたのは、大阪で低料金をうたうワンコインタクシーグループ8社と、エムケイグループ3社。
判決によると、タクシーの乗務距離の最高限度は、運行の安全を守る目的などから地方運輸局長が定めるとされ、近畿運輸局は平成21年12月、大阪、京都、神戸などのタクシーは1乗務あたり250キロとする公示を出した。
最終更新:7月5日(金)10時35分