誰が聞いても悲劇のクリスマス…。ゴージャス号泣
── お手柔らかにひとつ! で、そもそも元奥様との出会いというのは?
松野:「彼女と初めて会ったのはドラマの現場でしたね。これはあまり知られていませんが、ボクは当時、芸能界では敏腕マネージャーとして名前も通ってたんですよ。東宝芸能でチーフマネージャーって地位にも就いてたんです。でね、彼女から突然電話が来たんですよ」
── たとえ敏腕マネージャーだったとしても、他事務所の、しかもスター女優からピンポイントで電話なんかかかってきませんよね?
松野:「ですね。だから電話がかかってきたときは『いったい何なんだ!?』っていうのと、『え? もしかして!?』的なエヘヘな想像とが入り交じってですね、思わず浮き足立ちましたねぇ(ニンマリ)」
── アハハハハ! 『もしかして、彼女はボクのことを?』みたいな。
松野:「もちろん違いましたけどね。彼女の用件は『事務所を移籍したいから相談に乗ってほしい』ってことだったんです。しかもボクが勤めていた東宝芸能に移籍したいっていうんです。数ある中でボクを頼ってきてくれたわけだし、なんとか力になれればと思ったのですが、東宝芸能は『受け入れられない』って彼女を突っぱねちゃったんです。まぁ、大きな理由は彼女が未婚の母ということでしたね、当時はまだ固い世の中でしたから。でね、次の事務所が決まるまで、ボクが無報酬で彼女のマネージメントを引き受けることになったんですよ」
── またなんで無報酬なんですか?
松野:「ボクも当時はサラリーマンでしたからね、他で稼ぐわけにもいきませんでしたから。でも、その点無報酬ってことになると、それは仕事ではないわけですし、責任感は持ってましたけど、事実上の責任はありませんから気楽にやれますからね。でね、そんなこんなで彼女と同じ時間を過ごして、女ひとりで子供を抱えて頑張っている彼女の姿を見ている内に、彼女への思いが恋愛感情に変わっていっちゃったんです。それは彼女の方もそうだったと思います」
── 自然な流れっちゃ流れですよね。
松野:『で、そんなこんなで『彼女のために仕事がしたい、会社を捨てて彼女と生きていこう、子どもの父親になろう!』って思ったんです。最初はホントに幸せでしたね。彼女とは心から愛し合っていたし、当時思春期だった彼女の子どもも少しずつボクに心を開いてくれて、一緒にたくさん遊びました。本当の家族になれていると本気で思っていました。でも……」
── そんな幸せな時間も約3年でガッツリと崩壊しちゃうわけですよね。しかも、世界中が愛に満ち溢れるクリスマスの夜に(苦笑)
松野:「そうなんですよ、Xデーはクリスマスだったんです。あの日のことは忘れようにも忘れられませんね。あの日はね、子どものお友達も呼んで、家でクリスマスパーティーをやろうって決まってたんです。大きなチキンをオーブンで焼いて、クリスマスケーキをみんな食べようって。もちろん、プレゼントも用意してました。欲しがっていたスニーカーです。でね、彼女は子どもを連れて仕事に出かけてたもんですから、ボクはひとりパーティーの準備に大忙しで。でも、彼女や子どもたちの喜ぶ顔を想像すると『もっとやらなきゃ!』って頑張りました。で、準備も完璧に終わって、彼女たちを待っていたんですけど、待てど暮らせど帰ってこない。約束の時間を過ぎても誰も家に来ないんですよ」
── そりゃ心配ですよね、『事故や事件に巻き込まれたんじゃ?』とか。
松野:「心配で心配でたまりませんでしたよ。携帯に電話してもつながらないし、関係者に連絡しても『知らない』の一点張りだし。で、家の中をウロウロとしているうちにあることに気づいたんですよ、彼女らの生活用品が全部ではないですがなくなっているんです」
── 『これはもしかして?』と。
松野:「いえいえ、その時は最悪の事態なんてこれっぽっちも想像もしてませんでしたよ。だってですよ、普通、夫婦関係が離婚に発展していくのってそれなりの原因があって、過程があり、その結果って話なわけじゃないですか? 何らかの話し合いとかだって過程の中であるもんでしょう? でも、 ボクと彼女の間にはそんなのまったくなかったんですよ」
── まさに『突然劇』といった感じですか?
松野:「そうです。で、その日からは彼女らと完全に音信不通になってしまいました。それからというもの、『いったいボクの何が悪かったんだ?』って頭を抱える毎日でしたね。だって、クリスマスの前日までは普通に食卓を囲んで、楽しく会話して、夫婦で同じベットにも入りと、ごく普通の日常を過ごしていたんですから。もうわけがわからなくて……」
「超絶。一夜にして国民的暴力夫になり果てた真相とは!?」ヘ続く
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