東方神起や少女時代らが所属する、韓国最大手の芸能プロダクション、SMエンターテインメントが第1四半期の決算を発表した。決算資料によると、営業利益が大きく落ちており、ちまたでいわれている“K-POPブームの終焉説”を裏付けるものとなっている。
SMエンタの第1四半期の売り上げは500億ウォン(約40億円)、営業利益は51億ウォン(約4億800万円)で、営業利益は前年同期比で70%以上の減少となっている。まさにK-POPブームの凋落が反映された結果といえそうだが、SMエンタの関係者は「第2四半期以降に所属アーティストのコンサート日程が集中しているため、第1四半期のコンサート収入が少なかったのが営業利益減少の要因。第2四半期以降は利益が増える」と強気を隠さない。
確かに第2四半期以降はSUPER JUNIORや東方神起、少女時代のワールドツアー、SHINeeの日本アリーナツアーなどが予定されており、売り上げが大幅に上昇するとの見方もある。だが、こうした楽観的な見方に異論を挟む向きもある。
「なんといっても、利益減の一番の理由は円安でしょう。韓国の経済アナリストによれば、SMエンタの総売り上げに占める海外売り上げは70%で、中でも日本での売り上げが50%に迫るそうです。ここまで日本への依存が高すぎると、円安が売り上げを直撃するのは当然。これじゃ、第2四半期以降にいくら日本でコンサートを開催して動員を集めたとしても、思うような利益を上げられないでしょう」(韓流エンタメ誌編集者)
韓国では昨年末、SMエンタの株価急落が話題を呼んだが、いまだ回復基調には至っていない。それは前述したように、日本への依存度が高すぎるゆえに円安が業績を押し下げるという悲観的な観測があるからだ。K-POPブームの凋落がいわれて久しいが、いよいよ円安がブームにとどめを刺すのかもしれない。