東京大の飯野雄一教授らは体長1ミリほどの線虫のオスがメスと一緒にいた際の環境を覚え、メスを探して行動することを解明した。大半のオスが餌よりもメス探しを優先した。性による神経系の違いがこうした行動に影響を与えているという。
神経や脳などの性差の解明に役立つ成果。米科学誌プロスワン(電子版)に5日掲載された。
線虫にはオスと雌雄同体しかおらず、雌雄同体がメスの役割を果たしている。周辺の餌の有無と塩の濃さを結びつけて学習でき、例えば飢餓状態で塩が濃い場所に放置した後、塩の濃淡がある別の場所に置くと、塩が薄い方に動いて餌を探す。
実験では、塩が濃くて餌もないが近くにメスがいる環境にオスを置いた。その後、塩の濃淡がある皿に置き直すと、今度は餌がないはずの塩の濃い方へ移動。「塩の濃い方にメスがいる」と覚えてメスを探したという。
飯野教授は「人が別れた恋人とかつて訪れた場所に来ると、心がうずくのと同じかもしれない」と話している。
雌雄同体の線虫で同様の実験をしてもオスを探さなかった。また、遺伝子組み換えで、雌雄同体の神経系を持ったオスを作ると、異性を探さなくなった。
飯野雄一、オス、メス探し、メス
日経平均(円) | 14,309.97 | +291.04 | 5日 大引 |
---|---|---|---|
NYダウ(ドル) | 14,988.55 | +56.14 | 3日 14:05 |
英FTSE100 | 6,452.20 | +30.53 | 5日 11:56 |
ドル/円 | 99.95 - .98 | +0.24円安 | 5日 19:51 |
ユーロ/円 | 128.75 - .86 | -0.78円高 | 5日 19:51 |
長期金利(%) | 0.855 | -0.005 | 5日 15:25 |
NY原油(ドル) | 101.24 | +1.64 | 3日 終値 |
各種サービスの説明をご覧ください。