新疆ウイグル自治区に治安部隊投入7月5日 19時23分
中国・新疆ウイグル自治区で地元当局とウイグル族との衝突が続くなか、死者およそ200人を出した大規模な暴動から5日で丸4年となり、中心都市ウルムチには大量の治安部隊が投入され中国政府は力で抑え込もうという姿勢を見せています。
ウルムチでは、2009年7月、ウイグル族による中国政府への抗議デモが大規模な暴動に発展し、政府側の発表でおよそ200人が死亡しました。
事件から丸4年となった5日、ウルムチでは、大量の治安部隊が配置され銃を構えた警察官らがウイグル族の動きに目を光らせているほか装甲車が街を頻繁に行き交うなどぴりぴりした雰囲気に包まれています。
新疆ウイグル自治区では、イスラム教を信仰するウイグル族が人口の40%以上を占めていますが、政治や経済活動で主要な地位を占める漢族との経済格差や宗教活動を巡る政府の締めつけに対して不満と反発を募らせ、ことし春以降、各地で抗議行動が相次いでいます。
中国政府としては、こうした動きが広がれば社会の不安定化につながりかねないとして、大量の治安部隊を投入しているもので、ウイグル族への監視や取締りを強め力で抑え込もうという姿勢を見せています。
これに対してウイグル族の男性は「監視されているようで気持ちはよくありません。漢族との不公平を解消してほしい」などと話していました。
中国外務省「法律に基づき取締り」
中国外務省の華春瑩報道官は、5日の記者会見で、新疆ウイグル自治区の状況について、「国を分裂させようと、国内外の勢力が組織的に暴力行為をあおっており、政府は国民の生命や財産を守るために法律に基づいて厳しく取り締まっている」と述べました。
そのうえで、華報道官は、「新疆の民族や宗教に関する政府の政策は、国と地域の実情に合っており、新疆の住民からも支持を得ている」と述べ、中国政府の少数民族政策に問題はないという立場を強調しました。
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