「Jリーグはドイツ2部くらいのレベルか」と聞かれる。
実は細貝にとって、「なぜアウクスブルクなのか?」と言われるのは、今に始まったことではない。浦和からの移籍を決めたとき、すでにサポーターからは自身の公式ブログに多くの反対意見が寄せられていた。
「ホームページのコメントに『なんで?』という意見がたくさん来ましたからね。『浦和よりレベルが低いでしょ』と言われたし、『お金はどうなの?』という書き込みまであった。でも、自分の中ではお金の問題ではないんですよ。アウクスブルクに来たことをまったく後悔していません」
とはいえ細貝も、ミキッチの意見に賛同する部分もあるという。細貝はドイツに来て以来、Jリーグの存在がヨーロッパで正しく評価されてないことを知るたびに、大きな憤りを感じたからだ。
「ドイツでプレーしている選手は、日本のリーグの情報をほとんど知らないじゃないですか。だからよく『Jリーグはドイツの2部くらいのレベルか?』と訊かれるんですけど、自分ははっきりと、Jリーグにはブンデスでもやれるチームはたくさんあると答えます。日本のリーグのレベルは低くないよ、と。ただ、そう言うとヨーロッパの選手って『じゃあなんで浦和みたいな日本のビッグクラブでプレーしていて、さらに代表にも選ばれているのに、おまえは言葉もわからない、環境も違う国にくるんだ』って不思議がられるんですよ」
細貝が初めて話した、欧州移籍決断までのいきさつ。
細貝は「これは初めて話すことですけど」と前置きしてから、浦和時代のチームメイトだったロブソン・ポンテが、ドイツ移籍を強く推薦してくれたエピソードを明かした。
「浦和レッズが素晴らしいクラブであることは自分が一番わかっているし、はっきりいって今のクラブよりも浦和の方が優っていると思うことはたくさんあります。施設面だったり、環境だったり。
けれど、レバークーゼンで活躍したロビー(ポンテの愛称)が『絶対に行った方がいい』と後押ししてくれたんです。ロビーにレバークーゼンの関係者から電話がかかってきて、『細貝はどうだ』って訊かれたそうなんですよ。背景を知ったうえで、彼はアウクスブルクへの移籍を勧めてくれた。
ミキッチ選手のような考えの選手もいれば、ロビーみたいな考えの選手もいる。逆にアウクスブルクのチームメイトには、Jリーグに行きたいと言う選手もいる。考え方は人それぞれですよ」
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