美姫　厳戒の福岡練習

　４月に女児を出産していたことを明かしたフィギュアスケート女子の安藤美姫（２５）＝新横浜プリンスク＝が４日、アイスショー（６、７日）のため、福岡市内で練習に参加した。午前は１人だけ別行動で会場入りし、午後は鉄壁ガードの中を引き上げた元世界女王。この日は報道陣の呼び掛けには答えず、沈黙を貫いた。

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　これぞピリピリムードだった。午前９時２０分、出演者を乗せたバスに先駆け、１台のタクシーが福岡市内の屋内スケート場に到着した。

　後部座席には１人の女性。安藤だ。黒い上着に白っぽいパンツ。黒ぶちのメガネ姿。テレビカメラが追い掛ける。携帯電話に視線を落とした元世界女王は報道陣の質問には無言で、練習会場に入った。約２時間の非公開練習を終えると、帰りも別行動だった。

　狂騒曲は続く。本番会場のマリンメッセ福岡で、夕方から始まったリハーサルはさらに警戒が強まった。出入り口にはチェーンが施され、報道陣をシャットアウト。周囲には警備員が６人配された。

　主催者は「駐車場が狭いので、警備員はもともと配置してましたが、マスコミへの対応もしてもらっています」と説明。帰る際にはバスを出入り口に横付けし、警備員に加え、ついたてを２枚用意する徹底ぶりだった。

　安藤は１日にテレビ朝日の番組で出産を告白。３日には報道各社宛てのＦＡＸで、娘の父親を公表しない意向を示し、幕引きを図った。

　それでも収まりそうにない今回の騒動。帰りのバスに乗り込む際、ほかの出演者たちが見せたけげんそうな表情が騒ぎの本質を物語っていた。