九回二死一塁から代打・桧山は中前打。甲子園をわかせた(撮影・岡田亮二)【拡大】
(セ・リーグ、阪神0-1巨人、11回戦、阪神6勝4敗1分、4日、甲子園)傘も差さず、カッパも着ずに奇跡を信じる虎党も多かった。雨中の歓声に代打・桧山が応えた。
「1球もきていない球(種)だったけど、フォークもあると思っていた。センター方向やね」
1点を追う九回二死一塁で、巨人の守護神・西村と対峙。バットをひと握り分、短くもっていた。カウント1-2からの外角低め137キロ。落ちる球に鬼の形相で食らいついた。遊撃手・坂本の頭上をライナーで越え、中前へ。一、三塁と好機を広げた。6月2日のソフトバンク戦(ヤフオクD)以来、出場9試合ぶりの「H」ランプ。代打通算153安打とし、2位・浅井(元広島)まであと1本と迫った。直後の新井良が倒れたため、今季12度目の完封負けを喫したが、ここ一番での勝負強さはさすがだ。